日時:6月2日(土)12:30 から受付
場所:広島市立大学 図書館・語学センター棟 403A教室
以下,聴講した発表・講演リスト
児童・生徒の英語でのパフォーマンス評価のためのルートマップ的ルーブリックの開発
中山 晃(愛媛大学)
◎メモ:小学校英語での評価導入で,まさに今必要とされている研究。特別支援学校での実践をふまえた提言は興味深い。ただ,子どもの言語能力の変化を見取る際に,そもそも,attitude, knowledge, topic, cognitionなどはどう整理して記述するといいのだろうか。
「教室内英語評価尺度」を活用した英語教師教育-模擬授業における教師英語の省察
森谷 浩士(広島経済大学)
◎メモ:NS/NNS教員に半構造化インタビューを行い,回答にコーディングして質的に分析。過去に自分が受けた教育について肯定的にとらえている場合と否定的にとらえている場合があったとの報告は興味深い。ただ,過去の教育経験との関係は実はけっこう多面的で,肯定的に記憶している場合に限っても,(1)今の指導にそのまま反映している,(2)今の指導にアレンジして反映している,(3)今の指導にはとくに反映していない,(4)今の指導ではむしろ逆をやっている,ということは往々にしてありうることなので,コーディングをどのレベルまでやるかは悩ましい問題のような気がする。
-所属クラスの習熟度と所属クラス内での位置づけのどちらの影響が大きいのか-
関谷 弘毅(広島女学院大学)
◎メモ:先行研究では上級クラスへの配属は否定的効果を持つことが多い(成績が相対的に下がる,自身の喪失など)とされるが,実際には肯定的効果を持つこともある(自尊心,やる気)という報告には得心。少人数化と習熟度別化の2つは往々にして同時に実現されるが,個々の単独効果はどう測ればよいのだろうか。
発表3:誤答分析に基づく音素配列確率の高い対照単語リストによる
発話単語認知能力の向上について
小山 尚史(岡山大学)
◎メモ:ディクテーションで間違えやすい箇所をトレーニングする際にどのような語を使うべきかについての実験的研究。音素配列確率(音素の並び)と関連語ネットワークの濃淡(1音素変えただけで別の語になる,そんな語がどのぐらい存在しているか)の2つのパラメタで議論を進める。
講演「入試改革の動向と高校教育改革の現状~英語教育を中心として~」
講師:延原 範昭(株式会社進研アド中国・四国支社長)
◎メモ:外部試験のスコアの扱いに関して,CTは1点差でも意味があると思うから前の日まで勉強するが,ある得点ゾーンでの大まかな輪切りだとそうした効果は起こらず高校生が英語の学習を今より早期に終えてしまうかもしれない,という提言には納得。