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2021/09/28

2021.09.28 兵庫県立神戸甲北高等学校探究講演

表記で探究活動にかかる講演・講話を行いました。前半は代表生徒3名の発表を聞いて講評,後半は各クラスを回っての指導となりました。


前半は,学年全員を講堂に入れることを避けるため(感染対策),発表生徒,司会生徒と,わたしだけが別の教室に入り,その様子をTeamsで各クラスに中継するという方式でした。自分が画面に映っているのかどうか,声がどう聞こえているのか,確認できないので,いささか不安でしたが,おおむねうまくいったようで,高校の先生方の工夫に脱帽です。また,司会進行を生徒が務める点も甲北のいつもの良さだなと感じました。


今年の学年は,多くの生徒が文理問わず実験にまで挑戦しており,感心しました。今後は,私がいつも言っている「4つのCと1つのE」つまり,Count, Compare, Consult, Collect, Experiment の要素をうまく盛り込んで,良い最終研究にしあげていただけたらと思います。完成が楽しみです!





 

2021/09/21

2021.9.21 ゼミ生論文が「計量国語学」に採択

ゼミ生の鄧琪さん(D3)の論文が,計量国語学会会誌「計量国語学」に採択されました。厳しい審査を経ての採択,自分のことのようにうれしいです!

鄧琪:「漢語名詞の連体修飾用法」

※安定なXX,安定のXX,の使い分けのルールは母語話者でもはっきりしません。この問題にコーパスと統計を用いて挑戦した意欲作です。


計量国語学33(2)の表紙





 

2021/09/20

2021.9.20 英語コーパス学会役員会参加

オンライン開催された役員会に出席しました。懸案事項が議決でき,ほっと一息です。

私の任期もあと半年となりました。かなりヨレヨレですが,残された期間,次の世代の研究者のために最善を尽くしたいと改めて感じました。

2021/09/18

2021.9.18 計量国語学会第65回大会(オンライン)に参加

表記に参加し,一部セッションの座長を務めました。


研究発表(一) 座長: 高田 智和

10:30 - 11:00 専門文書内のわかりにくい文の推定 − 多文化共生社会に向けたライティング支援のための考察 − 大崎 健一

11:00 - 11:30 ツリー構造からみた中国人日本語学習者の意見文の文章構造 前川 孝子

11:30 - 12:00 呉音漢音混読現象の中世における展開 − 『色葉字類抄』と『日葡辞書』の漢語語形の比較 − 大島 英之


研究発表(二) 座長: 柏野 和佳子

13:00 - 13:30 カタカナ語「ソフト」の形容動詞への成立過程について − 類義語の「柔軟な」「やわらかな」との比較から − 陳 暁静

13:30 - 14:00 J-POPの歌詞における二重表記の使用実態と変化 胡 佳芮

14:00 - 14:30 「てくる」「てゆく」「ている」に前接する動詞の種類 − アスペクトによる動詞の種類 − ベリナ タイル


研究発表(三)  座長: 石川 慎一郎

14:40 - 15:10『分類語彙表増補改訂版データベース』への語種情報の付与 山崎 誠

15:10 - 15:40 並列を表す接続詞の文体分析 − 「まとめて検索 KOTONOHA」を用いて − 中俣 尚己

15:40 - 16:10 日本語学における計量的研究の傾向 荻野 綱男


石川聴講メモ
・分析対象の区切り方(品詞)
・観測された現象の帰属先の決め方(時代or個人)
・データ分類手法としてのPCAの使用のrational



2021/09/17

2021.9.16-17 Brno Linguistics Conferenceで研究発表

チェコのマサリク大学が主催するThe 9th Brno Conference on Linguistics Studies in Englishで研究発表を行いました。わたしはマサリク大学には過去数回訪問しており,今回はオンラインのため訪問がかなわなかったのが残念でした。



石川発表


今回はICNALEのインタビューデータを用いて,epistemic stance adverbについての調査結果を報告したのですが,その定義はむつかしく,結局,ly副詞全体を計量的にみるというアプローチで議論を進めました。

ly副詞の使用頻度に関してはかなりはっきりと習熟度効果が確認されました。


一方,L1差,タスク差,トピック差は必ずしも明白ではありませんでした。


2021/09/09

2021.9.9 神戸大附属小研究プロジェクト講話

神戸大附属小では教員の研究力を高めるために,研究プロジェクトを実施しておられます。石川がアドバイザーをつとめる2つの研究について,zoomで報告を受け,助言を行いました。


神戸大学附属小学校研究PJ:「コーパス言語学の分析技術を用いた小学校教科教育研究」

(1)「小学校国語科における対話力の養成にかかる基礎的研究」(代表:友永)
(2)「小学校英語科における語彙指導の充実にかかる基礎的研究」(代表:石田)


いつも熱心な附属の先生方に改めて敬意を表します!

 


2021/09/06

2021.9.6 兵庫県立尼崎稲園高等学校で講演

下記で1年生の方に探究活動の導入用の講演を行いました。コロナ対策ということで,1学年を2つにわけて実施する変則形式でした。


講師:石川慎一郎(神戸大)

演題:「探究入門:今なぜ探究なのか」




尼崎稲園高校は,JRの最寄り駅を降りてすぐ,というすばらしい立地にあります。「駅から登山」と言われる神戸大から見ると羨ましい限り。


 

2021/09/05

2021.9.4-5 東京言語研究所集中講義「言語統計」

下記で集中講義(オンライン)を担当しました。1日3コマ×2日のハードなスケジュールですが,仮説検定から始め,回帰分析,因子分析,主成分分析,クラスター分析,対応分析などについて概要をお話ししました。



研究所の講義としては最多の申し込みがあったということで,統計手法への関心の高まりを実感した2日間でした。


当初は昨年度の大学院講義のために作った教材をベースにやるつもりでしたが,見直してみると必ずしも十分わかりやすいものにはなっておらず,今回の講義担当を契機に全面的に教材を改訂しました。

授業では,昨年度の大学院講義同様,HAD(関西学院大学の清水先生作成の統計ソフト)を使ったのですが,HADは初心者にはかなりむつかしく,今回,1手法1ファイルとしてきりわけ,解説や分析手順をファイルに直接書き込んだHAD Annotated Editionというものを作成して,受講生の方にお試しで使っていただきました。この点については,手順が平易にわかって好評だったように感じました。

HAD Annotated Edition (石川,2021)~因子分析インタフェース~
※オレンジの部分が追記した内容で設定の意味や,分析までの手順を示している

受講されたのは熱心な方ばかりで,こちらの緊張も強く,終わるとぐったりと疲れてしばらく寝込みました・・・