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2016/09/30

2016.9.30-10.2 英語コーパス学会参加@成城大

英語コーパス学会(理事会・大会)参加

表記学会に参加しました。








 学会では,SIGの新設などの計画も発表され,楽しみです。



2016/09/28

2016.9.28 国立国語研究所学習者コーパス研究会参加

下記の研究会に参加しました。


【研究会の詳細】
●開催日:9月28日(水)

●時 間:10:00~12:00
●場 所:国語研2階 211-14
●発表
 「学習者の絵描写タスクにみられる存在表現」 
   細井陽子(国立国語研究所 プロジェクト非常勤研究員)

 「学習者の対話に見られる接続助詞『から』の習得過程」 
   佐々木藍子(国立国語研究所 プロジェクト非常勤研究員)


※いずれも興味深い発表でした。個人的には,一般論として,小規模データを扱う際の手法について考えさせられました。小規模データであっても,たいていは,所定の統計的手続きにかけることができるのですが,常にそうすべきかどうかは悩ましいポイントです。たとえば,chi^2のように,「期待値が5未満とならない」という最低条件をクリアすれば,常に仮説検定デザインで議論を進めるべきなのか,あるいは,ざくっと1桁程度のデータであれば質的分析に切り替えるべきなのか,なかなか見極めが難しいところです。

2016/09/16

2016.9.16 尼崎市立武庫東中学校指定研究校内発表会講話

兵庫県尼崎市教育委員会は,学力向上のために,アクティブラーニングの導入を進めています。

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アクティブ・ラーニング推進事業 (学校教育課)
基礎基本の学力に加え、活用的な学力を向上させるためには、 主体的・協動的に学ぶ学習(アクティブ・ラーニング)が効果 的なことから、課題解決型の学習や学び合いを取り入れた授業 実践を推進し、更なる学力向上を図っていきます。
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出典:「平成28年度あまがさきの教育」 p.11
http://www.city.amagasaki.hyogo.jp/dbps_data/_material_/_files/000/000/010/273/28amagasakinokhouiku.pdf


市は,上記の施策に基づき,市内の学校に研究指定をかけて,現場での取り組みの強化を図っています。今回は,指定学校の1つである武庫東中学校の校内研究会に招かれ,数学(方程式)等の授業を視察し,講話を行いました。

視察した授業は,大変工夫されたもので,数学の文章題を見ながら,解法をグループで議論し,意見をホワイトボードにまとめ,発表します。

数学の授業風景 


ただ,正解を出すだけでなく,解法そのもの(方程式を使わない小学校方式,xを用いた中学校方式,また,その中でもxの置き方を変えた各種方式)を自分の頭で考えることを重視した指導で,新指導要領の精神を先取りした素晴らしい授業でした。

講話では,アクティブラーニングはそれ自身が目的となるものではなく,基盤的コンピテンシーを育成するための手段・道具であることなどをお話しさせていただきました。

2016/09/12

2016.9.12-13 7th Brno Linguistics Conference


チェコ共和国マサリク大学が主催する表記学会に前回に続いて参加し,研究発表を行いました。


発表題目:Use of genitives in L1 and L2 English discourses

「AのB」という内容を表出するには,Meg's penという言い方が一般的ですが,the pen of Megという形も成立します。今回の発表では,s型所有形とof型所有形の差異に注目し,NS/NNSによる統制的作文中に見られる2つの表現パタンの相関関係を分析しました。




分析の結果,NSやNNSを特徴付ける固有の表現パタンが抽出できました。A's Bにおいて,Aに無生物を置くことは,NNS,とくに日本人学習者に強く見られる傾向と言えそうです。



中欧という立地の良さから,毎回,ヨーロッパの英語学の研究者が多く集まる会で,今回も多くの発表を聞いていろいろと触発されました。


2016/09/07

2016.9.7-8 検定教科書用ネイティブ発話録音@大阪

関係している検定教科書付属の音声CD作成のため,大阪の音楽スタジオにおいて,ネイティブスピーカーによる吹込みを行いました。丸2日間かけて,複数の話者の発話を取り,音素の単位で,指定の発音と一致しているかどうかを確認します。


大阪 スタジオ


今回の仕事をやってみて,発音の確定の難しさを再確認しました。たとえば,topの発音は,主要な辞書の指示にもずれがあります。


研究社新英和中7




研究社リーダーズ




研究社新英和大6




大修館書店ジーニアス5




ごくごく平たく言えば,top1つでも,タップ,トップ,タ-プなどの発音バリアントが存在することになります。このような揺らぎは多くの単語に存在しますので,教科書が基準としている発音をその都度確認し,ネイティブの発音と照合し,相違がある場合はリアルタイムで指摘して取り直していただきます。

また,ネイティブであっても,importなど,品詞によってアクセントが移動する現象については,あまり意識していないことが多く,これらの確認も重要です。

これほど真剣に個々の音素を聞くことはほとんどなく,苦労しましたが,勉強になりました。また,音声監督さんに便乗して,(一度言ってみたかった)「はい,リテイクいただきます~!」などの業界用語を使ってみることができたのも良い思いでです。








2016/09/01

2016.9.1-3 大学英語教育学会(JACET)第55回国際大会


表記で,シンポジウム発表,および,海外招待講演司会を担当しました。


シンポジウム「基本語改訂特別委員会報告『大学英語教育学会基本語リスト:新JACET8000』の特徴と活用」

石川慎一郎 新時代のコーパス語彙表のあり方:新JACET8000(2016)の開発理念と教育的応用



発表では,新しいJACET8000の概要を紹介した後,大学生を対象に実施した語彙サイズテストの結果を報告し,上級学生の場合,5000語台からの体系的語彙トレーニングが必要であろうと結論しました。