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2018/06/29

2018.6.29 国際文化学研究科外国語教育論講座集団指導

表記において,M2以上のゼミ生が発表しました。

(数字は発表順序です。)

③ 9:30-9:50 中西 淳 D1
コロケーションから見る主要9前置詞の特徴―名詞・動詞の共起パタンに注目して―



⑤ 10:10-10:30 張 晶鑫 D2
類義オノマトペ「しっかり」「ちゃんと」「きちんと」の意味機能の解明


⑨ 11:25-11:40 鄧 琪 M2
日本語のジャンルタイプを推定する新な文体指標の提案:外来語率と外来語特徴を組み合わせた独自指標の有効性の検証


11. 11:55-12:10 隋 詩霖 M2
日本語教材開発の観点から見る広告言語の文型


2018/06/26

2018.6.26 兵庫県立伊丹高等学校SGH企画運営委員会

日時:6月26日(火曜)15:45-16:45
会場:兵庫県立伊丹高等学校

表記に出席し,他の運営委員の先生方(立命館大学教授,元同校校長先生,地元の銀行,企業,県教委他)とともに,伊丹高校のSGHの取り組みについて報告を受け,助言を行いました。

私からは,とくに1年生から始まった新しい全員対象探究プログラムに関して,

1)入学時にプログラムの趣旨をどのような形で生徒に伝えているか?
2)クラス代表を早期に決めてしまうと,最後に論文を書くモチベーションが下がるのでは?
3)ゼミ配当の割り当て方法と,先生方のゼミ指導のノウハウ研修はどうやっているのか?

等の質問をさせていただきました。

新プログラム下での1年生は,今のところ,順調に各自の研究活動に着手しているようです。今後の展開が楽しみです。


2018/06/24

2018.6.24 国語研宇佐美科研キックオフミーティング

宇佐美科研ミーティング

日時 6月24日(日) 1030~1230
場所 国立国語研究所

表記ミーティングに参加し,宇佐美先生の開発されているBTSJ 日本語自然会話コーパスの拡張プロジェクトの進め方について議論しました。

(BTSJコーパスの規模)
・2011年度版:294会話、総時間4000分31秒(約66時間)
・2018年度版(公開予定):333 会話、総時間4746 分44 秒(約79 時間)

(BTSJコーパスの特徴)
"音声学的な分析や、形態素解析、構文の分析のためではなく、人間の相互作用としての「言語運用」の語用論的分析に適した形で文字化され、蓄積された「話し言葉のコーパス」" (引用元


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国語研究所のある立川駅前では,1~2年前から駅前の空き地に大規模な建築工事の下準備が進められています。山羊を放し飼いして,草を食べさせるといううユニークなプロジェクトをやっていましたが,いよいよ終了するそうで,「送別会」のチラシが張っていました。


山羊の諸君,長い間,お疲れ様でした。

2018/06/22

2018.6.22 国際ビジネスコミュニケーション協会意見交換

共同研究を行っている国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC:TOEICの国内での運営団体)担当者が来室され,共同研究に関して意見交換を行いました。

私のほうからは,ICNALE対話モジュールにおける発話流暢性とTOEIC L/Rスコアの関係について中間報告を行い,引き続き,S/Wのスコアを絡めて分析を行っていく方向を述べ,先方と詳細を詰めました。


上記はデータの一部ですが,たとえばTOEICが785点の2番の学生のL2流暢性が67.5語(英語インタビューで1分間に学生が話した語数の平均値),850点の3番の学生の流暢性が51.5語,865点の5番の学生の流暢性44.8語というように,TOEICのスコアと流暢性は必ずしも正の相関にはないようです。S/Wスコアについてはまだデータが少ないので結論的なことは言えませんが,S/WスコアはL/Rとは相関するものの,やはり,流暢性とははっきりした相関はないように思われます。このあたりを丁寧に精査することが,流暢性研究の信頼度を上げるうえで必須であろうと考えています。

2018/06/21

2018.6.21 兵庫県立長田高等学校探究プロジェクトにかかる意見交換

兵庫県立長田高校の事業責任者の先生が大学に来室され,来月に予定されている発表会の審査基準・運営・生徒指導についてディスカッションを行いました。

審査基準に関しては,英語プレゼンであっても,基本的には探究活動に基づく研究プレゼンであることから,内容面の比重を大きくし,以下のような配分が良いのではないかと提案しました。

高校生の探究活動に基づく英語プレゼンに対する審査配点の一例

(研究面:50点)
A社会的な意義がある
B独創性や新奇性がある
C狙いと手法が整合している
D全体が論理的に構成されている
E得られた結果が一定の学術的水準にある

(発表面:50点)
A聴衆の注意を惹きつける工夫がある
B自分のやっていることをわかりやすく理論的に説明できている
C世界の多様な人々にとって理解しやすい国際英語(ELF)で伝達できている
D発表を効果的に補うスライドが作成されている
E質疑応答において適切な受け答えがなされている


要は英語より内容,ここがクリアになっていると,話す側も聞く側も,ピントが正しくあってくるでしょう。



2018/06/19

2018.6.19 兵庫県立津名高等学校講演

兵庫県のインスパイア―ハイスクール事業(県の費用で大学教員等を高校に年間数回派遣する)のもと,数年前から津名と関わっています。

今年は,生徒さんの「身近な問題を解決する英語プレゼン」を聴講し,総括講話を行いました。




いつもながら真面目な良い発表が多く,楽しみましたが,最近の高校生は生活や社会に対する満足度が高く,そもそも「身近な問題」がみあたらない,という人も少なくありません。

問題解決能力の必要は広く言われていますが,その前に,問題発見能力,さらにその前提として,自己の周囲に関心を向ける知的態度の涵養が,小中高大問わず,現代教育の課題と言えるかもしれません。

2018/06/17

2018.6.17 大学英語教育学会理事会参加

表記に参加しました。

本会に限らず,一般に,学会の事業の1つに学会賞の授与があります。
しかし,これもなかなか難しい。

たとえば,著書に出す,とすると。。。

1)共著でもよいのか?
2)共著の中で会員以外が入っていてもよいのか?
3)共著の中で会員が筆頭著者でなくてもよいのか?

といった問題がすぐ出てきます。

ではシンプルに単著書,とした場合でも。。。

4)いわゆる教科書的な本でもよいのか?
5)薄い本でもよいのか?
6)自費出版的な本でもよいのか?

といった問題は残ります。

さらには

7)本の形を取っていないデータベースやソフトウェアにも学界に大きな貢献をしているものもあるのでは?
8)著書や研究だけを重視して実践を軽視してよいのか?
9)さらには卓越した授業実践そのものも顕彰すべきでは?

といった批判や疑問の論点もありえます。

このように考えてくると,結局,どういうものにどういう賞を出すのが学会として正しいのか,なかなか悩ましい判断となりえます。