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2024/06/28

2024.6.28 国際文化学研究科外国語教育コンテンツ論コース第2回集団指導

表記が開催され、ゼミ生もそれぞれポスターを作って発表を行いました。

D3 陳迪(ちん・てき)中国語を母語とする日本語学習者の漢語動名詞使用に対する意識調査に向けた基礎分析ーアンケートフォームの開発ー

【概要】学習者にとって望ましい漢語動名詞の指導システムを考案するため、中国人日本語学習者を対象に、漢語動名詞の習得に関する意識調査を行う。本発表では、正式な調査に先立ち、アンケートフォームの開発を試みる。



D1 廉沢奇(れん・たくき)日本語オノマトベの形態パタンと具現形は全部で何種存在するか?ーBCCWJとCEJCを用いた網羅的分析ー

【概要】本研究では、既存のオノマトペリストから 72 種の形態パターンを抽出した上で、パターンマッチングの手法によって BCCWJ と CEJC に含まれる全データを調査し、実際に出現するパタンの数(61種)、および、それらに合致する具現形の数(2198語)を特定し、今後のオノマトペ研究の基礎資料になるものと考えられる。



D1 飯島真之 日本人英語学習者による一・二人称代名詞使用: ICNALEの英作文モジュールを用いたアジアの地域別比較

【概要】本研究では、アジア圏国際英語学習者コーパスICNALEの英作文モジュールを使用し、日本人英語学習者の一人称代名詞、二人称代名詞の使用実態を、大学生英語母語話者及び、アジアのEFL圏地域の学習者と比較することで考察する。



M2(特別研究生)陈俊彬(ちん・しゅんりん)話し言葉における中国人日本語学習者によるアスペクト標識「ている」の使用実態 -I-JAS と B- JAS の統合分析の視点から-

【概要】「ている」はアスペクト標識の一つとして多様で複雑な用法を持っている。初級段階から導入される文法項目であるにもかかわらず、初級・中級レベルの学習者だけでなく、上級学習者の使用にも問題が散見される。「ている」の研究はすでに広くなされているが、多くは横断データを用いたもので、かつ、書き言葉の分析が中心であった。そこで、本研究は、横断データと縦断データを統合解析するという新しい方針のもと、話し言葉における中国語母語の日本語学習者(CLJ)による「ている」の使用を分析した。その結果、(1) CLJ が使用する「V+ている」のタイプ数とトークン数はともに学年進行につれて線形的に増加すること、(2) 4年目の時点でタイプ数は母語話者(JNS)に近接すること、(3) トークン数は JNS に届かないこと、などが明らかになった。これらの知見をふまえ、今後は、学習者の「ている」習得プロセスのモデル化を試みる予定である。



M1 魏婧云(ぎ・せいうん)中国語母語の日本語学習者による「A(っ)Bり」型オノマトペの使用実態―日本語母語話者との比較から―

【概要】本研究は、各種のオノマトペ形態のうち、ABAB型に次いで頻度が高く、かつ、中国語に同様の形態が存在しない「A(っ)Bり」型オノマトペに注目する。CLJとJNSが多用する「A(っ)Bり」型オノマトペ語形や、「A(っ)Bり」型オノマトペの品詞用法を調査する。




M1 牟虹妮(む・こうじ)中国語母語の日本語学習者による「と+動詞」の使用実態―JNS /CLJ差に注目しー

【概要】本研究では、I-JASの発話データを用い、日本語母語話者(JNS)と中国語母語の日本語学習者(CLJ)による「と+動詞」表現の使用実態を調査した。 まず、全体頻度について言うと、JNSの平均使用量は50.68回、CLJの平均使用量は22回で、CLJの過少使用が確認された(p<.001)。研究では、あわせて、「と」の機能別頻度調査や、用例の分類などを試みた。本研究で得られた結果は、CLJを対象とする日本語教育における助詞指導の改善に一定のヒントになると思われる。