下記を聴講し,講評を行いました。
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神戸大学附属中等教育学校
令和元年度卒業研究優秀者発表会
日時:令和元(2019)年7月16日(火)9:40~14:40
場所: 神戸大学出光佐三記念六甲台講堂
研究発表1 「虫除け剤を使用せず蚊に刺されないには-安全性からみた代替成分・最適温度の提案-」
研究発表2 「高等学校における児童虐待に関する教育プログラムの開発-ロールプレイングの有効性の検討-」
研究発表3「女子中高生の痩せ傾向の原因検討とその解決法-本校女子生徒を対象とした調査から-」
研究発表4「中高生が学校生活においてグループに所属する理由とは-日本国外へ視点を広げて-」
研究発表5「ユーグレナと他の原生生物の栄養素としての可能性-原生生物 Chlorogonium elongatum は Euglena gracilis よりも優れた栄養食品で有ることを示す基礎的研究.」
研究発表6「セルフメディケーションは国民の医療費削減に寄与するか-兵庫県を事例に-」
研究発表7「日本人高校生の「辞書観」-解釈学及び現象学的手法を用いた探索的研究-」
研究発表8「『走れメロス』における〈理想の「勇者」像〉と「反美談」的要素についての一考察-太宰治文学「中期」の〈共通理解〉との関連性を通して-
研究発表9「ディズニー映画はジェンダー問題を助長しているのか-ジェンダー問題の数値化から見えるもの-」
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附属中等教育学校では,中高6年間かけて探究活動を実践します。その集大成にふさわしい充実した内容の発表を聴講しました。生徒のみなさんは,発表もよく練習されて非常に立派でしたが,「伝わる発表」や「心に残る発表」という点では,さらなる改善の余地もありそうです。
神戸大学 大学教育推進機構/大学院国際文化学研究科外国語教育論講座/数理・データサイエンスセンター 石川慎一郎研究室の活動報告サイトです。 研究室トップページ http://language.sakura.ne.jp/s/
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2019/07/16
2019/07/12
2019.7.12 兵庫県立長田高等学校人文数理探究類型成果発表会で審査
兵庫県立長田高校人文・数理探究類型「英語プレゼンテーション大会」
日時:201/7/12(金)1300-1700
会場:新長田勤労市民センターピフレホール
高校生のみなさんの3年間の探究の成果をうかがい,審査を行いました。
◎小学生向けの主権者教育の構想と実践
◎「障碍者歓迎マーク」を地元商店街に普及させ,障碍者の社会進出を支援
◎地元で働く外国人人材へのインタビューに基づく必要な施策の提案
◎幼児期の遊びと成長後の認知能力の関係性の解明
◎LINEのプロフィール写真のタイプと理想自己の関係性の解明
◎雨天時にできるだけ雨に濡れない歩行パタンの解明
◎流体力学を参考にしたコーンポタージュスープのコーンを残さず飲み干す方法の解明
◎磁石による空気抵抗軽減策の実用性の検討
◎絡まりにくいイヤホンコードの条件の解明
◎小型風力発電機に最適の羽の形の解明
◎粘菌の最短経路発見能力が3次元迷路でも発揮できるかどうかの実証研究
いずれも力作で,興味深く聞きました。この審査には4年近く関わっていますが,とくに下記の点で大きな進歩が見られました。
1)文理とも,社会的なニーズから研究テーマを立てるという態度が確立されてきた
2)文系においては,単なる文献調査や提案に終わらず,提案を実際に実施し,効果を検証するところまで射程に入れた研究が増えてきた
3)理系においては,いわゆる専門家コミュニティの狭い枠の中での議論を超えて,広く社会との架橋を重視する研究が増えてきた。
3年間「探究」に取り組んだ高校生諸君,また,指導にあたられた先生方のご尽力に経緯を表します。あわせて,このような先導的教育を受けた高校生を,今度は自らの「学生」として受け入れる大学側の責任を強く感じた1日でした。
日時:201/7/12(金)1300-1700
会場:新長田勤労市民センターピフレホール
高校生のみなさんの3年間の探究の成果をうかがい,審査を行いました。
◎小学生向けの主権者教育の構想と実践
◎「障碍者歓迎マーク」を地元商店街に普及させ,障碍者の社会進出を支援
◎地元で働く外国人人材へのインタビューに基づく必要な施策の提案
◎幼児期の遊びと成長後の認知能力の関係性の解明
◎LINEのプロフィール写真のタイプと理想自己の関係性の解明
◎雨天時にできるだけ雨に濡れない歩行パタンの解明
◎流体力学を参考にしたコーンポタージュスープのコーンを残さず飲み干す方法の解明
◎磁石による空気抵抗軽減策の実用性の検討
◎絡まりにくいイヤホンコードの条件の解明
◎小型風力発電機に最適の羽の形の解明
◎粘菌の最短経路発見能力が3次元迷路でも発揮できるかどうかの実証研究
いずれも力作で,興味深く聞きました。この審査には4年近く関わっていますが,とくに下記の点で大きな進歩が見られました。
1)文理とも,社会的なニーズから研究テーマを立てるという態度が確立されてきた
2)文系においては,単なる文献調査や提案に終わらず,提案を実際に実施し,効果を検証するところまで射程に入れた研究が増えてきた
3)理系においては,いわゆる専門家コミュニティの狭い枠の中での議論を超えて,広く社会との架橋を重視する研究が増えてきた。
3年間「探究」に取り組んだ高校生諸君,また,指導にあたられた先生方のご尽力に経緯を表します。あわせて,このような先導的教育を受けた高校生を,今度は自らの「学生」として受け入れる大学側の責任を強く感じた1日でした。
2019/07/06
2019.7-4-6 韓国英語教育学系学会連合大会招聘講演@ソウル
大学英語教育学会(JACET)からの派遣で,下記の学会で招聘講演を行いました。
2019 Joint International Conference on English Teaching and Learning in Korea
Theme: Creating New Values Through English Teaching and Learning: Creativity, Innovation and Adaptability
July 4 - 6 (Thursday - Saturday), 2019
Hankuk University of Foreign Studies, Seoul, Korea
Organized by
Korea Association of Teachers of English (KATE)
Global English Teachers Association (GETA)
Korea Association of Multimedia - Assisted Language Learning (KAMALL)
Korea Association of Secondary English Education (KASEE)
Korea English Education Society (KEES)
Modern English Education Society (MEESO)
Pan - Korea English Teachers Association (PKETA)
講演題目等
Day 2 1130-1200
Featured Speech Ⅵ (Small Auditorium)
(Moderator: Jaeseok Yang, Daegu National University of Education)
Learner Corpus Studies and TESOL in Asia: The ICNALE Project
Shin'ichiro Ishikawa (Kobe University, Japan)
今回はFeatured speechだったのでICNALEの総括的な紹介をさせていただいたあと,とくに日本と韓国の学習者のL2使用傾向の違いについて具体的な事例を議論しました。
上記は,ICNALEの作文データを特徴語分析にかけて日本人・韓国人大学生の特徴語(対NS)を取り出し,それらを再構成して作成した両国大学生の"typical passages"です。we, people, must(青字)など共通して多用されるものもありますが,赤字の語はそれぞれの学習者に固有の過剰使用語となっています。この分析をしてから,韓国と日本の研究者の発表を聞いていると,日本人は"a lot of"を好み,韓国人は"lots of"を好むという傾向がたしかにありそうに思われました。このあたりの違いが何に由来するのか興味深いところです。
学会では,また,以前より研究交流を持っているランカスター大学のTony McEnery先生の講演を聴講しました。コーパスの価値だけでなく制約についても吟味されたinformativeなお話でした。
McEnery教授講演メモ(※その場での聞き書きのため誤りがあればお許しください)
・コーパスは言語の特徴を明確に示す(例:goodとgreatのそれぞれの共起ネットワークを比較すると後者はきわめて狭い)
・広義の「学習者コーパス」の起源は1920年代にまで遡れるが,体系的に電子化されたのはGrangerらがICLE/LINDSEIを構築した1990年代後半以降。
・Lessard(1999)の学習者コーパス批判は今でも通用する(Brezina 2019)
(1) 小さすぎる
(2) アノテーションが部分的
(3) overuse/underuseを論じるだけで言語理論を援用していない
・サイズに関しては条件統制をするだけで使えるデータが一気に減る
・Longman Learner Corpus(一般には非公開)は900万語で巨大だが,L1(18種)・習熟度段階(8種)・学習している英語変種(3種)・タスクタイプ(9種)をすべて統制すると,データは3,888種に小刻みに分割されることになる
・たとえばL1アラビア語話者のデータは14万語あるが条件を絞っていくと2万語未満に減り,基本語でも出ないものが多くなる
・アノテーションについては語用論的なタグ(笑い)等を付与して研究の幅を広げる余地もある
・理論との関係においてはSLAとの連携の深化が望まれる
学習者コーパス研究を進める上で示唆に富んだお話でした。
2019 Joint International Conference on English Teaching and Learning in Korea
Theme: Creating New Values Through English Teaching and Learning: Creativity, Innovation and Adaptability
July 4 - 6 (Thursday - Saturday), 2019
Hankuk University of Foreign Studies, Seoul, Korea
Organized by
Korea Association of Teachers of English (KATE)
Global English Teachers Association (GETA)
Korea Association of Multimedia - Assisted Language Learning (KAMALL)
Korea Association of Secondary English Education (KASEE)
Korea English Education Society (KEES)
Modern English Education Society (MEESO)
Pan - Korea English Teachers Association (PKETA)
講演題目等
Day 2 1130-1200
Featured Speech Ⅵ (Small Auditorium)
(Moderator: Jaeseok Yang, Daegu National University of Education)
Learner Corpus Studies and TESOL in Asia: The ICNALE Project
Shin'ichiro Ishikawa (Kobe University, Japan)
今回はFeatured speechだったのでICNALEの総括的な紹介をさせていただいたあと,とくに日本と韓国の学習者のL2使用傾向の違いについて具体的な事例を議論しました。
学会では,また,以前より研究交流を持っているランカスター大学のTony McEnery先生の講演を聴講しました。コーパスの価値だけでなく制約についても吟味されたinformativeなお話でした。
Tony McEnery教授(ランカスター大)の基調講演風景
McEnery教授講演メモ(※その場での聞き書きのため誤りがあればお許しください)
・コーパスは言語の特徴を明確に示す(例:goodとgreatのそれぞれの共起ネットワークを比較すると後者はきわめて狭い)
・広義の「学習者コーパス」の起源は1920年代にまで遡れるが,体系的に電子化されたのはGrangerらがICLE/LINDSEIを構築した1990年代後半以降。
・Lessard(1999)の学習者コーパス批判は今でも通用する(Brezina 2019)
(1) 小さすぎる
(2) アノテーションが部分的
(3) overuse/underuseを論じるだけで言語理論を援用していない
・サイズに関しては条件統制をするだけで使えるデータが一気に減る
・Longman Learner Corpus(一般には非公開)は900万語で巨大だが,L1(18種)・習熟度段階(8種)・学習している英語変種(3種)・タスクタイプ(9種)をすべて統制すると,データは3,888種に小刻みに分割されることになる
・たとえばL1アラビア語話者のデータは14万語あるが条件を絞っていくと2万語未満に減り,基本語でも出ないものが多くなる
・アノテーションについては語用論的なタグ(笑い)等を付与して研究の幅を広げる余地もある
・理論との関係においてはSLAとの連携の深化が望まれる
学習者コーパス研究を進める上で示唆に富んだお話でした。
2019/07/01
2019.7.1 2019年度第2回科研研究会(UCL 斉藤一弥先生ご講演)@神戸大
神戸大学石川科研 2019年度第2回研究会「第2言語習得研究(SLA)とコーパス」
〇日 程: 2019年7月1日(月)1040~1210
〇会 場: 神戸大学国際文化学研究科D603会議室
〇主 催: 神戸大学国際文化学研究科 石川慎一郎研究室
〇参 加: 学内・学外を問わず,どなたでもご自由に参加いただけます。会場までの経路案内はこちら(※会場は石川研究室と同じフロアです)。
プログラム
1030 会場・開会
============
第1部:発表
============
《発表1》
1040~1100
石川慎一郎(神戸大)
学習者コーパス研究の展開:L2 speech研究を中心に
《発表2(招待発表)》
1110~1140
斉藤一弥先生(University College London准教授)
SLA研究の最近の展開:L2 speech研究を中心に
◎斉藤先生ご略歴(文責:石川)
早稲田大学,シラキュース大学を経て,マッギル大学でPh.D(第2言語教育)。早稲田大学講師,University of London (Birkbeck)講師を経て,現在,University College of London准教授。
◎斉藤先生のおしごと
斉藤先生研究室ウェブサイト
斉藤先生業績リスト(ダウンロードして読めるものも多数あります)
斉藤先生が開発中のスピーチコーパスの概要説明
================
第2部:インタビュー
================
《今後のコーパス研究とSLA研究に関する斉藤先生へのインタビュー》
1150~1210
聞き手:石川慎一郎
★第1回研究会の報告はこちら。
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〇日 程: 2019年7月1日(月)1040~1210
〇会 場: 神戸大学国際文化学研究科D603会議室
〇主 催: 神戸大学国際文化学研究科 石川慎一郎研究室
〇参 加: 学内・学外を問わず,どなたでもご自由に参加いただけます。会場までの経路案内はこちら(※会場は石川研究室と同じフロアです)。
プログラム
1030 会場・開会
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第1部:発表
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《発表1》
1040~1100
石川慎一郎(神戸大)
学習者コーパス研究の展開:L2 speech研究を中心に
《発表2(招待発表)》
1110~1140
斉藤一弥先生(University College London准教授)
SLA研究の最近の展開:L2 speech研究を中心に
◎斉藤先生ご略歴(文責:石川)
早稲田大学,シラキュース大学を経て,マッギル大学でPh.D(第2言語教育)。早稲田大学講師,University of London (Birkbeck)講師を経て,現在,University College of London准教授。
◎斉藤先生のおしごと
斉藤先生研究室ウェブサイト
斉藤先生業績リスト(ダウンロードして読めるものも多数あります)
斉藤先生が開発中のスピーチコーパスの概要説明
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第2部:インタビュー
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《今後のコーパス研究とSLA研究に関する斉藤先生へのインタビュー》
1150~1210
聞き手:石川慎一郎
★第1回研究会の報告はこちら。
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2019/06/29
2019.6.29 宇佐美科研シンポで発表@国立国語研究所
下記の研究会で招待発表を行いました。
第1回 語用論コーパス科研成果発表会 「『語用論的分析のための1000人自然会話コーパス』構築の趣旨と活用法」
主催
科研費基盤 (A) 「語用論的分析のための日本語1000人自然会話コーパスの構築とその多角的研究」 (研究代表者 : 宇佐美まゆみ)
国立国語研究所 機関拠点型基幹研究プロジェクト 『日本語学習者のコミュニケーションの多角的解明』
開催期日
2019年6月29日 (土) 10:30~17:30
開催場所
国立国語研究所 2F 講堂 (東京都立川市緑町10-2)
プログラム
10:30~10:40
開会挨拶
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
10:40~11:20
「語用論的分析に適したコーパスとは?」
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
11:20~12:00
「『BTSJ自然会話コーパス』の全体的な特徴と今後のデータ拡充について」
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所),山崎 誠 (国立国語研究所)
13:00~13:40
「小学生と成人の会話の収集と今後の研究可能性」
大塚 容子 (岐阜聖徳学園大学),宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
13:40~14:20
「インドの観光コミュニケーション会話の収集とその活用法」
重光 由加 (東京工芸大学),宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
14:30~15:10
「『BTSJ自然会話コーパス』の形態素解析のための補助ツールの開発について」
山崎 誠 (国立国語研究所),宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
15:10~15:50
「『BTSJ自然会話コーパス』を用いた話者属性研究の方法について~男女大学生の文末詞使用を例に~」
石川 慎一郎 (神戸大学)
母語話者研究,学習者研究を問わず,従来のコーパス研究の多くは書き言葉を分析対象としていた。しかし,言語の振る舞いの本質を考える場合,話し言葉の分析の重要性は言を俟たない。一般に,書き言葉の分析では,巨大なデータが利用可能であるため,個体差は捨象され,匿名的・一括的な処理がなされる。しかし,より小規模なデータを扱うことの多い話し言葉研究では,個体差をどう扱うかが課題となる。本発表では,石川 (2018a,2018b,2019他) での議論をふまえ,『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2018年版』に含まれる母語話者大学生の会話データを素材として,個体と属性群のずれの位相について論じる。
15:50~16:30
「『BTSJ自然会話コーパス』に基づいた対話システムの構築にむけて」
片上 大輔 (東京工芸大学),宮本 友樹 (東京工芸大学)
16:40~17:20
パネリスト間,フロアとの討論,質疑応答
コーディネーター : 宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
17:20~17:30
全体の総括
17:30
閉会挨拶
第1回 語用論コーパス科研成果発表会 「『語用論的分析のための1000人自然会話コーパス』構築の趣旨と活用法」
主催
科研費基盤 (A) 「語用論的分析のための日本語1000人自然会話コーパスの構築とその多角的研究」 (研究代表者 : 宇佐美まゆみ)
国立国語研究所 機関拠点型基幹研究プロジェクト 『日本語学習者のコミュニケーションの多角的解明』
開催期日
2019年6月29日 (土) 10:30~17:30
開催場所
国立国語研究所 2F 講堂 (東京都立川市緑町10-2)
プログラム
10:30~10:40
開会挨拶
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
10:40~11:20
「語用論的分析に適したコーパスとは?」
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
11:20~12:00
「『BTSJ自然会話コーパス』の全体的な特徴と今後のデータ拡充について」
宇佐美 まゆみ (国立国語研究所),山崎 誠 (国立国語研究所)
13:00~13:40
「小学生と成人の会話の収集と今後の研究可能性」
大塚 容子 (岐阜聖徳学園大学),宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
13:40~14:20
「インドの観光コミュニケーション会話の収集とその活用法」
重光 由加 (東京工芸大学),宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
14:30~15:10
「『BTSJ自然会話コーパス』の形態素解析のための補助ツールの開発について」
山崎 誠 (国立国語研究所),宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
15:10~15:50
「『BTSJ自然会話コーパス』を用いた話者属性研究の方法について~男女大学生の文末詞使用を例に~」
石川 慎一郎 (神戸大学)
母語話者研究,学習者研究を問わず,従来のコーパス研究の多くは書き言葉を分析対象としていた。しかし,言語の振る舞いの本質を考える場合,話し言葉の分析の重要性は言を俟たない。一般に,書き言葉の分析では,巨大なデータが利用可能であるため,個体差は捨象され,匿名的・一括的な処理がなされる。しかし,より小規模なデータを扱うことの多い話し言葉研究では,個体差をどう扱うかが課題となる。本発表では,石川 (2018a,2018b,2019他) での議論をふまえ,『BTSJ日本語自然会話コーパス (トランスクリプト・音声) 2018年版』に含まれる母語話者大学生の会話データを素材として,個体と属性群のずれの位相について論じる。
当日の発表資料より:女性文末詞とされる「てよだわ言葉」の意味の変遷について
15:50~16:30
「『BTSJ自然会話コーパス』に基づいた対話システムの構築にむけて」
片上 大輔 (東京工芸大学),宮本 友樹 (東京工芸大学)
16:40~17:20
パネリスト間,フロアとの討論,質疑応答
コーディネーター : 宇佐美 まゆみ (国立国語研究所)
17:20~17:30
全体の総括
17:30
閉会挨拶
2019/06/28
2019.6.28 神戸大学国際文化学研究科外国語教育コンテンツ論コース集団指導
表記が実施されました。
<日時・場所>
2019年6月28日(金) 9:30-11:30
D615教室
ゼミ生の発表
09:30-09:50 中西淳(D2)「現代英語コーパスを用いた前置詞atの意味機能の解明―辞書記述との比較をふまえて―」
10:20-10:40 張晶鑫(D3)「中日対訳コーパスに見る日本語オノマトペの翻訳状況}
10:50:11:30 ポスター発表
王思閎(M2)「日本語学習者の発話におけるオノマトペ使用」
肖錦蓮(D1)「現代日本語における一人称単数代名詞の選択と書き手スタンスの表出」
鄧琪(D1)「コーパスに基づく外来語形状詞の後続要素 「ナ」・「ノ」についての調査」
<日時・場所>
2019年6月28日(金) 9:30-11:30
D615教室
ゼミ生の発表
09:30-09:50 中西淳(D2)「現代英語コーパスを用いた前置詞atの意味機能の解明―辞書記述との比較をふまえて―」
10:20-10:40 張晶鑫(D3)「中日対訳コーパスに見る日本語オノマトペの翻訳状況}
10:50:11:30 ポスター発表
王思閎(M2)「日本語学習者の発話におけるオノマトペ使用」
肖錦蓮(D1)「現代日本語における一人称単数代名詞の選択と書き手スタンスの表出」
鄧琪(D1)「コーパスに基づく外来語形状詞の後続要素 「ナ」・「ノ」についての調査」
2019/06/21
2019.06.21 神戸大学附属中等教育学校 SGH特別指導
附属中等教育学校では生徒全員が卒業までに各自の個人研究に基づき,18,000字の卒業研究を執筆します。
今般,6年生(=高3生)の論文提出が終わり,最終発表のための準備指導の講演を行いました。
演題:How to present your research:伝わるように伝えないと伝わらない
「伝わるように伝えないと伝わらない」という副題は,私自身が,大学院生の指導などでいつも感じていることです。そもそも論文執筆と研究発表は違います。様々な背景を持った聴衆を対象とする研究発表では,自分のやった実験や調査の全部を伝えることを優先するのではなく(生徒さんや院生さんはそうしがち),内容を絞り,論理的なストーリーがうまく伝わるよう,また聴衆がそこから何かをつかみ取れるように,感じ取れるようにするのが鉄則であるといったお話をいたしました。「"プレゼンターファースト"から"リスナーファースト"へ」というのが良い研究発表のコツと言えそうです。
今般,6年生(=高3生)の論文提出が終わり,最終発表のための準備指導の講演を行いました。
演題:How to present your research:伝わるように伝えないと伝わらない
「伝わるように伝えないと伝わらない」という副題は,私自身が,大学院生の指導などでいつも感じていることです。そもそも論文執筆と研究発表は違います。様々な背景を持った聴衆を対象とする研究発表では,自分のやった実験や調査の全部を伝えることを優先するのではなく(生徒さんや院生さんはそうしがち),内容を絞り,論理的なストーリーがうまく伝わるよう,また聴衆がそこから何かをつかみ取れるように,感じ取れるようにするのが鉄則であるといったお話をいたしました。「"プレゼンターファースト"から"リスナーファースト"へ」というのが良い研究発表のコツと言えそうです。
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