下記にオンライン参加し、発表を行いました。
THE 6th UHAMKA INTERNATIONAL CONFERENCE ON ELT AND CALL (UICELL)
Theme: “Multilingualism in Digital Language Teaching and Learning Environment”
December 22 – 23, 2022
神戸大学 大学教育推進機構/大学院国際文化学研究科外国語教育論講座/数理・データサイエンスセンター 石川慎一郎研究室の活動報告サイトです。 研究室トップページ http://language.sakura.ne.jp/s/
下記にオンライン参加し、発表を行いました。
THE 6th UHAMKA INTERNATIONAL CONFERENCE ON ELT AND CALL (UICELL)
Theme: “Multilingualism in Digital Language Teaching and Learning Environment”
December 22 – 23, 2022
表記(オンライン実施)で講評を行いました。
オープニング
研究室に多数あった古いパソコンの処分を行っています。半数はデータ消去ソフトで処理できましたが、残り半分は古すぎたり電源が入らなかったりしたため、専門業者に出してデータ消去を依頼しました。その中の1台。
表記に参加しました。
Monash University | University of York | Thammasat University
INTERNATIONAL HYBRID CONFERENCE ON DIVERSITY AND INCLUSIVITY IN ENGLISH LANGUAGE EDUCATION
9-10 December 2022
3大学で毎年回しているイベントということで、アジア・豪州・欧州の研究連携の良い例だなと思いました。
石川発表:Assessment of L2 English Speeches: The Influence of Rater Backgrounds
全般
同じクラスでも学習者はみな異なる
よい教材は、学習者による教材のlocalise/personaliseを可能にする
自分の暮らし、自分の家族、自分の経験を教科書に入れ込めるなど
米国の映画、米国の食べ物を扱う教材→ベトナムの映画、ベトナムの食べ物に変えるとベトナム学生の反応は変わる
教科書は、スクリプトを追いかけるように設計されているが、学習者がそれらを改変する機会を与える
教科書の問題
1)homogenenityを前提にする(B1学生対象など)
2)PPP型教授法(※イラストや見かけは変わっても根本は一緒)
3)学習スタイルを規定している(studial=analytical)
4)線型的発達を前提にしている
5)regularityを押し付ける(有る単元の時制は1つだけ)
6)知的な挑発(provocation)は回避される(登場人物はみなハッピー、葛藤もなく、全員バラ色の世界・・・)
7)全部のcoverageを要求する(教師の満足にはなるが学習者のニーズとは異なる)
教師の問題
1)標準化された行動を要求
2)こうあるべき、という標準的期待を持つ(話せ話せと要求すると話せなくなる)
3)最適基準(standard)は学習者個々のものなのに教員が一意に決めつけ
学校の問題
1)学習者をテストにかける(テストの時間に学びは発生しない。時間の無駄)
2)全員に同じテストを課す
3)テストのターゲットを一意に固定
→対応:競争的テストの廃止、testing to learn(テスト準備自体が学びになる、テスト自体が学びになる)、個別化された評価 ※MATSDA研究会での活動
個別化(differentiation)の価値
効果的に学ぶには、感情的/認知的に没入(engaged affectively/cognitively)することが必要
個々のタスクは、異なる形での没入をもたらす
学習者はテキストやタスクを過去の体験に接続させる必要(個々の学習者の経験は違う)学習者はrich, recycled, and meaningfulなL2 in useへの接触が必要
学習者はL2使用について自ら発見する必要
学習者はL2を自分自身のコミュニケーション目的で使用すべき
学習者に与えるべきチョイス
level, 参加、言語、方法論、教師、仲間
下記に参加しました。
国府台言語文化教育研究会
(Konodai Association for Language and Culture Education, KALCE)
第 2 回 研究会
□ 開催日時 2022 年12月 3 日(土) 14:00~17:00
□ 開催場所 和洋女子大学国府台キャンパス東館7F 演習室2
次 第
14:00~14:10 趣旨説明と講演者紹介: 拝田清(和洋女子大学)
14:10~15:10 ミニ講演: 村田年先生(千葉大学名誉教授・元本学教授) 「私の勉強と研究 ― 若いころを中心に」
15:20~15:50 発表練習: 堀由紀・アシュール真弓(大学院科目等履修生) 「英語科と国語科の連携を視野に入れたローマ字指導の一考察」
16:00~ 指導・講評,情報交換など
★村田先生のご講演では、日本語には主語省略が多いこと、日本文学の英訳では、主語の誤訳が多いことなどのご報告があり、大変示唆に富む内容でした。主語と動詞が離れて、動詞だけが存在する場合、その動詞の主語を直前の内容の中にあるどの名詞に帰属させるのか(前方照応)は難しい判断ですが、村田先生は、主語部に付属する「は」と「が」の違い(取り立ての「は」はそれ以降の広い範囲に影響を及ぼし遠くの動詞も支配できる一方、「が」は直後の内容を狭く指す)で、照応関係が決まっているのではないかという知見を示され、大いに納得するところでした。
★私にとっては3年ぶりの対面学会・研究会への出張です。行くまでは不安でしたが行ってみると移動の勘が戻ってきた感じがします。コロナ前は月に1,2回ぐらいは東京に出張していたことを思うと、隔世の感があります。
下記に参加しました。
日時:2022年11月26日(土)午前9時30分から11時45分
開催形態:オンライン(Zoom)開催
プログラム:
9:30 ~ 9:35 開会の辞
9:35 ~ 10:15 森口稔先生 「非母語話者向け日日辞典の概要と語義記述の特徴」
10:20 ~ 11:00 Vincent Ooi先生 ‘Modelling English use in Japan and Singapore for the dictionary’(英語によるご発表)
11:00 ~ 11:05 休憩
11:05 ~ 11:25 ブレイクアウトセッション(参加者間)
11:25 ~ 11:45 Q&Aとディスカッション
11:45 閉会の辞
森口稔先生(京都外国語大学)「非母語話者向け日日辞典の概要と語義記述の特徴」
現在、科学研究費補助金によりOxford Advanced Learner’s DictionaryやLongman Dictionary of Contemporary Englishに匹敵するような外国人向け日日辞典のサンプルを作成中である。進捗状況は、見出し語約28,000語、ミクロ構造サンプル500語、定義記述語彙約4,800語となっている。本発表の前半では、日日辞典の必要性、見出し語の選定、ミクロ構造、定義記述語彙リスト、作業体制と執筆マニュアルなどの概要を説明する。後半は、参加者の皆さんにも実際に単語の語義を考えていただく機会を作った上で、この日日辞典の語義記述の特徴を解説する。
Vincent Ooi先生(Department of English, Linguistics and Theatre Studies, National University of Singapore) ‘Modelling English use in Japan and Singapore for the dictionary’(英語によるご発表)
★2本とも勉強になる内容でした。日本語辞書は私も将来的に手掛けたいものですが、やはり対象と手法の選定がむつかしいなあと思いました。たとえば私がやるならコーパス準拠ということになるでしょうが、どのレベルの海外学習者を対象にするのか、そのレベルの学習者なら直接そうした情報を得られるのではないか、など、いろいろ考えます。
★ICNALEでもお世話になっているOoi先生のご講演も興味深いものです。日本語の外来語をKachruの3つの同心円モデルに載せて整理しようという試みは意欲的で意義深いものだと考えます。もっとも外来語の来歴はさまざまでなかなか3分類は難しいかもしれませんが。
ゼミのOGでもある中国湖北大学の張副教授のゼミと合同セミナーを行いました。なかなか対面では会いにくいですが、zoomがあるとこういうイベントが簡単にできていいですね。当日は、2大学のほか、華中師範大学呂衛清先生ゼミの参加もあり、26名程度の出席がありました。
2022年度 神戸大・湖北大 外国語教育学合同セミナー
日時 2022/11/11(金)日本時間1900~2100
場所 Zoom
【第1部 学生発表】
1900-1915 黄俊輝(湖北大M1)「日本語学術論文コーパスの構築とその応用例」
1915-1930 廉沢奇(神戸大M1)「学習者コーパス調査をふまえた、日本語学習者のABAB型基本オノマトペの使用実態の解明」
1930-1945 飯島真之(神戸大M1)「日本人英語学習者による英作文における英語確信度副詞使用:ICNALEの6EFL地域別頻度調査に基づいて」
1945-2000 陳迪(神戸大D1)「『多言語母語の日本語学習者横断コーパス』を用いた日本語学習者の発話における高頻度漢語動名詞使用実態の解明」
2000-2015 劉敏(湖北大M2)「N1聴解試験の妥当性についての検証」
2015-2030 質疑・講評
【第2部 教員小講演】
2030-2045 張晶鑫(湖北大副教授)「『政府工作报告』の日本語訳(『政府活動報告』)の言語特徴の解明」
2045-2100 石川慎一郎(神戸大教授)「L1日本語の動詞使用の発達を探る:JASWRICを用いた分析」(※時間が足りなくなったため、オンライン講演に切り替え)
2100-2105 閉会