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2025/07/01

2025.7.1 神戸大学附属中等教育学校探究最終発表会講話

 表記で講話を行いました。

発表会案内より


講評対象となったのは、1985年の阪神の打者オーダーを変更した場合の得点力のシミュレーション研究と、ペットボトルを使った簡易温水器の開発研究。いずれも附属らしい個性的なものでした。

一方、一般的に見ると、タイトル・本体・結論が揃わないという点もやや気にはなります。ロジックの意図をぴーんと一本通す、出来上がったあとでしっかりストーリーを作ってはめ込んでいくことにも今後チャレンジしてほしいところです。

神大附属の探究が日本の高校探究の最高峰、そんな意気込みで、後輩たちも先輩に続いてもらえるとうれしいですね。


2025/06/27

2025.6.27 外国語教育論講座第2回集団指導

2025.6.27 神戸大学国際文化学研究科外国語教育コンテンツ論コース 2025年度第2回集団指導


日時:6月27日(金)10:40~12:10
場所:D503(第1回の時と同じ)
発表形態:全員ポスター発表
進行方法:A組とB組に分ける(前回と異なります)
  10:40~11:20 A組 廉・魏薇・Lee・益田・Fu(5名)
  11:20~12:00 B組 飯島・Shimamoto・魏婧云・八並、黄(5名)


ゼミ生発表

D2 廉沢奇「日本語教育におけるオノマトペ誤用の分類および診断フレームワークの提案─ コーパス産出に基づく網羅的分析─」
今回の発表は、今後のオノマトペ誤用分析のために、800例の学習者の産出に基づく階層的誤用分類を提案した上で、重なりを防ぐ誤用診断のフローチャートを考案した。これにより、オノマトペ誤用分析の正確性を向上させ、今後のオノマトペ研究の基準になると期待される。



M1 益田拓実「日本語母語の英語学習者および英語母語話者による作文中でのテンス・アスペクト使用パタンの比較ー学習者コーパスに基づく研究ー」
英語ライティングにおいては、動詞のテンスやアスペクトを正しく使用することが重要になるが、初級から中上級の段階にある日本語母語の学習者がそれらをどの程度自然に使用できているかは必ずしもはっきりしない。そこで、本研究では、Kroeger(2005)、Boland (2006)などの定義をふまえ、調査対象とするテンス・アスペクトを定め、学習者コーパスICNALEにおける使用実態を計量的に調査した。その結果、習熟度の上昇につれて、使用量が上昇するもの、減少するもの、また、母語話者の使用頻度に近づいていくもの、乖離していくものなど、いくつかのグループに分けられることが確認された。得られた知見は、英語教材の開発や教授内容の精選に一定の意義を持つと考える。



M1 FU Gang「日本語・中国語母語の英語学習者および英語母語話者による英作文中での対比型連結副詞類の使用実態ー学習者コーパスに基づく量的研究ー」
H&H(1976)とLiu(2008)により、12種の対比型連結副詞を抽出し、ICANLEコーパスを用いて量的研究を行う.




D2 飯島真之「現代英語における重要ブースター・ヘッジの考察:COREコーパスのレジスター別頻度調査に基づいて」
英語における多様なヘッジやブースター(Hyland, 2019他)を対象に、COREコーパスを用いた33種のレジスター別頻度調査を実施することで、レジスタータイプ別に高頻度かつレジスター間頻度安定性の高い重要表現の特定とその考察を実施する。




M2 魏婧云「日本語学習者のための目的別・段階的別「AっBり」型オノマトペの選定」
本研究では、書き言葉・話し言葉のコーパスデータを用い、使用頻度と場面の傾向から「初級・中級・上級」それぞれの習熟段階に応じて導入すべき語を選定する。結果をふまえながら、効果的な語彙指導の在り方を考察する。




M研 黄悦斉「学習者の書き言葉に見る語種構成の変化―B-JASコーパスのSW1・SW2データを用いて―」
本研究では、B-JASコーパスにおける作文調査(SW)において、中国人日本語学習者(以下、CJL)16名が使用した語彙を対象に、3種の語種の構成比、個人間でのばらつきが 4 年間でどのように変化するかについて明らかにしたい。 



2025/06/24

2025.6.24 兵庫県立津名高校講演会

 年に2回訪問している淡路島、津名高校での講演会がありました。津名高校の皆さんは、高校生の視点を大事にしながら地域の問題に取り組んでおられて非常に立派でした。


津名港ターミナル(高校はここからすぐ)

この日は、往路の列車の時刻にいろいろとイレギュラーがあり、遅刻するのではないかと気が気でなかったのですが、JR三宮駅~バス乗り場までを75秒でダッシュで移動し、なんとかバスに乗れてほっとしました。次はもっと早く出ようと心に決めた一日でした。イレギュラーは復路も続き、目の前で本土行きのバスが出てしまい、周辺(といってもどこまでいっても上記のような感じ)をあてどもなく放浪して次のバスを待ちました。。。


2025/06/21

2025.6.21 JACET関西支部研究交流会&講演会

表記に参加し、講演会に登壇しました。


研究交流会(REP) 70名の参加があり盛況でした!



講演会 門田先生との座談会も楽しかったです!

2025/06/20

2025.6.20 神戸市教育委員会「こども日本語サポートセンター」訪問

 表記を訪問し、海外ルーツの児童生徒の日本語力の診断について所長・職員の方とディスカッションをおこないました。


教委だより


もっとも、DLA(Dialogic Language Assessment)や「ものさし」など、ツールも多く、現場としてはそれらの活用を模索中といった印象でした。


旧(H26)「外国人児童生徒のためのJSL対話型アセスメントDLA」
・東京外国語大学に委託して「学校において利用可能な日本語能力の測定方法」で開発
・カナダ日本語教育振興会(2000)「OBC(Oral Proficiency Assessment for Bilingual Children)」
・中島和子・櫻井千穂(2012)「対話型読書力評価」
・岡崎敏雄(2002)「TOAM(Test of Acquisition and Maintenance)」の語彙カード


新(R7.4改訂)文化的言語的に多様な背景を持つ外国人児童生徒等のための対話型アセスメントDLA
・DLAは、ペーパーテストでは捉えきれない、児童生徒のことばの力を一対一の対話を通して捉えようとする支援つきの評価法。
・R7改訂で、DLAの理念や概要をより分かりやすく示すとともに、多言語版の作成、高校段階への活用が可能に。いわゆわる海外ルーツ児童などを「多文化多言語の子ども」と呼ぶ。⃝

主な改訂ポイント
1)「JSL評価参照枠」の廃止 →「ことばの力のものさし」で評価
2)DLA〈書く〉と〈聴く〉を削除、DLA〈話す〉の名称をDLA〈聞く・話す〉に変更
3)DLA〈はじめの一歩〉と〈聞く・話す〉を多言語(ポルトガル語、中国語、フィリピン語、ベトナム語、スペイン語、英語、ネパール語、ロシア語)で展開
4)高校生にも応用できるように、DLA〈聞く・話す〉と〈読む〉をマイナーチェンジ


新(R7.4)文化的言語的に多様な背景を持つ外国人児童生徒等のためのことばの発達と習得のものさし(略称「ことばの力のものさし」)

6ステージで子どもの言語発達を整理

多面的な見取りを可能に


なお、上記の整理をしているときに、DLAの旧版が近くネットから消さことがわかりました。現場の混乱を避けるためだとは思いますが、アーカイビングの観点からは、後日、変遷や変化がきちんと検証できるよう、旧版であることを示したうえで掲載し続けてほしいと思います。



2025/06/15

2025.6.15 JACET全国理事会

 東京で開催された表記に出席しました。わたしとしては10年ぶり?ぐらいに、また、JACETに深くかかわることになりましいた。


☛関西支部長就任のあいさつはこちら


この文章を書きながら、お世話になった先生方の多くが鬼籍に入られていることに改めて慄然としました。また、私も、かつての若かった私に電話をしてこられた先輩支部長の年齢になったのだなあと思うと信じられない気分です。


駅を降りて目の前に飛び込んできたのが都立工芸高校にかかった下記の垂れ幕。

「夢全部、連れてこい。」

アオハル、満開すぎです。。。



2025/06/12

2025.6.12 カナダの共同研究者と打ち合わせ

 ICNALEのプロジェクトで長くお世話になっているカナダのJoan Agdeppa先生が来日され、大阪でお目にかかりました。ずっと、メール越しのおつきあいでしたが、実は会うのは初めてです。カナダと日本の教育事情、AIと作文の関係などについて、話がはずみました。


Joan 先生のLinkedin


先生から、大阪のキタに来たのは初めてだが、こんなにきれいなところは見たことがないと言っていただき、ちょっとうれしかったです。それにしても、大阪駅、梅田駅から、今回の面会場所にしたナレッジキャピタルあたり、本当にきれいになりました。


2025/06/06

2025.6.6 兵庫県立伊丹北高校で講演

 表記で講演を行いました。


同校エントランス


同校HPより


なお、こちらの学校の放送委員会さんから、生成AIについてインタビュー受けました。こちらの放送委員会は全国でも有名な名門で、石川の登場するラジオ番組も、NHK全国大会(通称Nコン)出場決定です!(こちら)。

高校の時に、合唱のほうの「Nコン」で全国の夢が叶わなかったわたしが、こんな形で「Nコン全国」をかなえられるとは、ほんと、教師冥利に尽きます。この商売(?)をやっていてよかったと思う瞬間です。


2025/06/01

2025.6.1 関西言語学会第50回記念大会(大阪大学)シンポで小講演

 表記でシンポジウム内の講演を担当しました。


 

 会場(阪大豊中)


関西言語学会第50回記念大会

2025年 5 月 31 日(土)・6 月 1 日(日)

大阪大学 豊中キャンパス 大阪大学 全学教育推進機構


シンポジウムⅡ






当日は50回記念ということで、過去のプログラムが展示されていました。

第1回(S51=1976 おお、神戸大の恩師の名がお二人も)



第4回(教養部にいらした故西光先生がホスト。国鉄・・・)



・・・・

おまけ

過去のプログラムを見ていて気付いた面白い変化:シンポの登壇者をどう呼ぶか問題

1976~1986 「出席者」
1987~1997 「パネリスト」
1998~ 「講師」

いわゆる登壇者を指してシンポの「出席者」というは、今の語感としてはかなり違和感があるのですが、当時は自然だったのかなと思うと興味深いです(意味変化?)。今だと出席者というと、大会に来た人を指すわけですが。。。









2025/05/30

2025.5.30 神戸市立ひよどり台小学校を訪問

 一般小中学校における海外ルーツ児童生徒の問題や、現場での対応を学ぶため、神戸市立ひよどり台小学校を訪問し、視察をさせていただきました。


ひよどり台小学校


 授業視察後、校長先生と意見交換をさせていただき、日本語教育に何ができるのか、現場からどのようなニーズがあるのか、いろいろと考えるヒントをいただきました。



日本語能力の診断提案について説明


 そういえば、神戸生まれでありながら、ひよどり台に行くのはおそらく生まれて初めて。三宮駅前からバスで15分と、信じられない近さでした。


バスの途中、絶景ポイントが続きます。





2025/05/29

2025.5.29 文化庁言語資源小委員会に出席

 表記に出席しました。今期1回目の会議となります。石川は前期と同様、副主査を務めさせていただくこととなりました。





2025/05/27

2025.5.27 兵庫県立姫路西高校で講演

 表記で講演を行いました。

講演スライドより


高校探究では、最後に英語発表を持ってくることが多いのですが、高校生の素朴な目線からすると、周囲の大半が日本人という日本語環境の中で、why in English?という気持ちになるかもしれません。

わたしたち現役の研究者が日々感じている「英語で仕事をするあたまりまえ」を、お説教っぽくない形で未来の研究者の卵にどう伝えるか、さらには、「日本人の英語」を自分のアイデンティティとすり合わせる重要性をどう伝えるか、短い講演ではありますが、姫西のみなさんが何かを感じてくださったならうれしいです。



2025/05/20

2025.5.20 文化庁国語審議会・文字活字振興事業審査会に出席

この日は虎ノ門の文化庁/文科省で、午前・午後と3つの会議に出ました。


・文化庁国語審議会 (ローマ字答申、いよいよ大詰めへ・・・)


・文部科学省 日本語教師養成・研修推進拠点整備事業(近畿ブロック)にかかる担当者との意見交換会(狙いに即応した実績の挙証が悩ましい・・・) 


・令和7年度文字・活字文化資源活用推進事業審査会 (助成対象の事業者の審査を行いました)資料


文字活字文化資源活用推進事業というのは、町の本屋さんがなくなっているというような現状の中で、地域の活字文化振興を目指した事業を選定して財政的に支援するという枠組みです。今回は初回の審査となりましたが、多くの意欲的な事業者からの応募があり、今後、ノウハウの普及や共有が期待されます。


読売新聞に、採択された取り組みの一つが紹介されています。

日本初「物語の自販機」、今夏にも駅や観光案内所に登場…設置場所が舞台の作品冒頭や名場面を無料で印字(2025.6.6.7記事)


国が助成の仕組みをつくり、取り組みを選定し、支援するとともにノウハウの共有を促進する・・・・文化行政というものがこういう風に進んでいくのだということを審査のプロセスを通して学ばせていただいた気がします。言いたいことを言いっぱなし(?)の学者の仕事と、結果につなげる行政の仕事との間には、本質的な違いがありそうです。


2025/05/17

2025.5.17 文部科学省 日本語教師養成・研修推進拠点整備事業(近畿ブロック)部会・研修会に出席

表記に出席しました。午前の部会の後、午後は公開研修会でした。


イベントの記録


文部科学省 日本語教師養成・研修推進拠点整備事業(近畿ブロック)2025 年度 第2回・第 3 回公開研修会

登録日本語教員時代に求められる2つの視点―「連携」と「史的俯瞰」―(ポスター


日時 2025 年 5 月 17 日(土) 13:00~15:30

会場 大阪 ヒルトンプラザウェストオフィスタワー8 階会議室


13:05-14:05 第 2 回公開研修会 司会 建石始氏(神戸女学院大学)

橋本直幸先生(福岡女子大学教授) 「地域の日本語教育関連機関の連携をどう進めるか?~九州・

沖縄の取り組みを通して~」


14:15-15:15 第 3 回公開研修会 司会 浜田麻里氏(京都教育大学)

田尻英三先生(龍谷大学名誉教授)「文部科学省の日本語教育施策と日本語教師養成」



橋本先生のお話からは、参画メンバーの自発性を重視した組織づくり、組織運営について学びました。このあたり、私の苦手なところで大いに勉強になりました。田尻先生からは熱いメッセージをいただき、頑張らねば、と思いを新たにいたしました。

2025/05/09

2025.5.9 日本語教師教育者ネットワークの研究会に参加

下記のご講演をオンラインで拝聴しました。

佐野 香織 氏(武蔵野大学 グローバル学部 日本語コミュニケーション学科 教授)「社会的存在とは?―地域とのかかわりの中で考えてきたこと」


CEFRでは、社会の中で言語使用(者)を位置づける、などと偉そうに教えていても、「社会的ってなに」という根源的な問いと向き合うのをさぼってきたことを大いに反省させられる時間となりました。社会的でない瞬間がヒトにはないというところまで立ち返ってしまうと、社会的という言葉自体が無効化されてしまうなあといろいろと考えが膨らみました。

2025/05/07

2025.5.7 兵庫県立神戸伊川谷北高校/学園都市高校で講演

 伊川谷北高校(※本年度新入生より学園都市高校)で下記の講演を行いました。


講演スライドより



同校HPより


この日の講演会では、奇跡の出会い(!?)がありました。私は修士時代に、大学の近くにある予備校で非常勤講師をしていたのですが、その時の生徒だった方が、こちらの先生になっておいでで、終了後、声をかけてきてくださいました。長く教師をやっていると、こんなこともあるのだなと本当にうれしい再会でした。伊川谷北高校は、昨年度まで、母校の高校の恩師と、大学の同期がそれぞれ教員として働いておられ、何とも不思議なご縁のある学校です。合併で新しい学校に生まれ変わりますが今後も魅力的な探究指導を続けていっていただきたいと願います。





2025/04/30

2025.4.30 日本語教師養成サブコース第1回交流会に参加

 学内の表記イベントに参加しました。当日はサブコース卒業生2名の講演もあり、現役学生にとってもよい刺激となりました。




2025/04/29

2025.4.29  インドネシアUniversitas Diponegoro大学でのオンライン講演

インドネシアのUniversitas Diponegoroにおいてオンライン講演を行いました。


フライヤー



発表資料より






2025/04/26

2025.4.26 学習者コーパス研究会

オンラインの 下記イベントに出席しました。


■4月26日(土)10:00~12:00 

■ 発表内容

1)大神智春(九州大学)「日本語初級教科書における多義語コロケーションの使用」

2)望月圭子(東京外国語大学名誉教授)「メタバースによる国際共同日本語教育」


2025/04/25

2025.4.25 研究科第1回集団指導

 石川ゼミからは、新M1の発表デビューとなりました。短期に基礎分析までやっていただき、良いスタートが切れました。学生間でのディスカッションが事前に起こるポスター発表という形式は、非常に教育効果の高い手法だと毎回思います。


D2 飯島真之 現代英語における主張の強調:ブースターの使用

本発表では、現代英語のブースター(主張の強調に関連する表現)(Hyland, 2019他)に着目し、これらが現代英語の多様なレジスターにおいてどのように使用されているかを調査・考察する。調査には、33種の多様なレジスターから構成されるCOREコーパスを使用する。



D2 廉沢奇 オノマトペ使用は習熟度と関係しているか?-学習者による発話と作文の分析を通して- 本研究は、日本語オノマトペについて、学習者の使用実態を解明するため、話し言葉(発話)と書き言葉(作文)の2大区分で、延べ語数・異なり語数などの観点から、学習者と日本語母語話者間の差異を明らかにし、その原因を解釈した。



M2 牟虹妮 「っていう」の同格用法のタイプ別使用実態-「という」との比較-

本研究は、文体変異形とされる「っていう」について、基本形の「という」の場合と用法パタンの違いを調査した。CLJに向けの日本語教育において「という」、「っていう」の指針にもなる。



M2 魏婧云 日本語学習者のための「AっBり」型オノマトペ指導シートの作成

「AっBり」型オノマトペに関するコーパス研究の知見を基に、中国人日本語学習者を対象とした指導シートの作成について報告します。高頻度語やジャンル別使用傾向、品詞用法、類義語の使い分けなどを学習目標に設定し、Pre/Postテストと教材学習を組み合わせたタスク型学習活動を設計しました。本指導シートを通じでは語彙理解と運用力の向上を目指します。



M1 益田拓実 英語・日本語母語話者による英作文における動詞のテンス・アスペクトの多様性の実証的研究ー学習者コーパスに基づく研究ー

母語話者と日本人英語学習者の英作文、そして日本人英語学習者の英作文を習熟度レベル間で比較し、テンス・アスペクトの使用実態に差異があるかどうかを、統一されたトピックで比較可能な英語学習者コーパスであるICNALEを用いて分析した。



M1 FU GANG 英語・日本語・中国語母語話者による英作文中の逆接Linking adverbials(LAs)の使用頻度 ーL1影響を探るー

逆接LAsは文章の論理的構造に大きな役目を演じている。また、Howeverに関して、日中間の使用傾向が逆転しているため、その結果はL1の影響を受けた可能性がある。各言語の総頻度や各逆接LAの個別頻度を比較することで、L1の影響を探る。



M特別研究生 陳 墨林 日本メディアの「放出水」報道をめぐる批判的談話分析

本研究は、福島原発処理水の海洋放出をめぐる日本メディアの報道を批判的談話分析(CDA)の枠組みで考察する。



M特別研究生 黄悦斉 中国人日本語学習者縦断コーパスにおける語種比率変化の一考察―B-JASのSW1・SW2データに基づいて―

本研究では、B-JASのストーリーライティングタスク(SW1・SW2)を用い、語種使用比率の変化を調査した。分析の結果、(1)和語は逆U字型、(2)漢語は安定傾向、(3)外来語は増加傾向を示した。これにより、習熟度の変化に伴う語種使用の特徴が明らかとなった。




2025/04/23

2025.4.23 タイ、ワララット大学人文学部より訪問団が来訪

日本語教育分野での連携の可能性を検討するため、タイの新興の名門、ワララット大学から訪問団がいらっしゃいました。当研究室と交流した後、国際文化学研究科長を表敬訪問しました。




訪問団を案内して学内を一緒に散策しました。社会科学図書館で、偶然、タイからの留学生がいて、そこで訪問団と話してもらえたのはよかったです。日本語教育分野でも、学生交流などの可能性を検討できればと思います。



 


2025/04/20

2025.4.20 文部科学省 日本語教師養成・研修推進拠点整備事業(近畿ブロック)講演会に参加

下記に参加しました。


文部科学省 日本語教師養成・研修推進拠点整備事業(近畿ブロック) 2025年度第1回公開研修会

「子どもに対する日本語指導と発達障害への対応」

2025/4/20 13:00-15:00 @大阪ヒルトンプラザウェスト会議室


児童対象の日本語指導においても、発達障害への理解が教授者の側にこれまで必要になっている現状を改めて認識しました。このことは、日本語指導に限らず、これからの義務教育の教員養成にも重要なテーマになってくると思われます。


イベントの情報




2025/04/17

2025.4.17 兵庫県立兵庫高校探究講演会

同校で探究を始める2年生を対象とした講演を行いました。

 


2025/04/10

2025.4.10 大阪府立東高校講演会

表記で、高校生のみなさんに、探究入門の講演を行いました。同校には、これまで英語探究発表会の審査で伺っていましたが、英語だけでなく、ベースとなるリサーチ部分の強化を図りたいという同校の方針もあり、今回の会が実現できました。同校の英語探究のさらなる向上を期待したいです。


同校HPより

 

2025/04/03

2025.4.3 新学期が始まりました

・大学院新入生ガイダンスで、日本語教師養成サブコースの概要説明を行いました。

 

説明用スライド

・新学期のプリント印刷を行いました(夏までのプリントをまとめて印刷。印刷室が混まない学期開始前に。。。)

プリント


・研究室の外にはさくら

まだ八分咲きぐらいか。


・ゼミの新入生歓迎会を行いました(神戸元町:雅苑酒家 南京町本店)

ゼミ生のみなさん(2名は仕事で欠席中)


2025/04/01

2025.4.1 大学広報誌Doorにコメントが出ました


今回の広報誌は「迷いと目覚め」がテーマらしいです。私は「迷い」のほうでの依頼だったのかもしれません。


大学広報雑誌Door Vol. 3 (2025/4刊行)

 さすがに学生向けの原稿にはそこまで書けなかったのですが、18の私は、第1志望の受験に失敗し、後期で神戸大に滑り込んだものの、不満たらたら、日々、くさっていました。そんなとき、一般教養の「西洋文学」を担当されていた森晴秀教授と出会い、地域や時代を超越するその圧倒的な教養と学識、世界を解釈する先生の独自の視座に本当に衝撃を受けました。

 学問ってこんなに面白いものなのか! 学者ってかくもすごい人なのか!と、森先生にすっかり一目ぼれした私は、以後、先生の研究室に日参し、先生の部屋のおしかけ掃除係&カバン持ち係に勝手に就任しました。今で言う「推し活」ですね。あとで、森先生が神戸大の、自分と同じ文学部卒だと知り、がぜん、神大が誇らしく思えるようになりました。

 月日はめぐり、森先生と同じ神大の教員になってもう20年になりますが、いつも一歩でも森先生に近づきたいと思っています。また、新学期、教室に行くたびに、この中には、18の私のように、夢かなってではなく夢やぶれて神戸に来た学生がいるかもしれない、そんな学生が私を見て、「神大いいやん」と思ってもらえるような教員になりたい、と強く思います。

森先生の思い出 (偉大な師匠のレベルには到底至っていないものの、英文学→英語学→日本語教育/大学教育、という専門分野の拡張のプロセスはなぜかすごく似ている)

・森先生の思い出に触れたラジオ番組(