表記にオンラインで参加しました。
荻野先生には、まだBCCWJの構築作業が行われていたころ、コーパス準拠の辞書や語彙の研究会などでご指導をいただき、現在は計量言語学会でもお世話になっております。 わたしが日本語コーパス関連の仕事に関わるようになるにあたり、門外漢であっても懐太く受け入れてくださった荻野先生のご厚意に深く感謝しております。
神戸大学 大学教育推進機構/大学院国際文化学研究科外国語教育論講座/数理・データサイエンスセンター 石川慎一郎研究室の活動報告サイトです。 研究室トップページ http://language.sakura.ne.jp/s/
表記にオンラインで参加しました。
荻野先生には、まだBCCWJの構築作業が行われていたころ、コーパス準拠の辞書や語彙の研究会などでご指導をいただき、現在は計量言語学会でもお世話になっております。 わたしが日本語コーパス関連の仕事に関わるようになるにあたり、門外漢であっても懐太く受け入れてくださった荻野先生のご厚意に深く感謝しております。
表記に出席し、教員代表として「送る言葉」を述べました。朱先生とは、国際コミュニケーションセンターだけでなく、旧総合人間科学研究科言語論講座、現在の国際文化学研究科外国語教育論コースで長らくご一緒させていただき、いろいろとご教示を賜りました。朱先生の長年にわたる神戸大の研究教育へのご尽力に深く感謝申し上げます。
表記の例会(online)に参加しました。
発表者:張静之(閩江学院)
演題: 「対話における日本語学習者の「かな」の発達 -I-JAS とC-JAS のにおける中国人母語話者と韓国人母語話者を対象に-」
聴講メモ
大変興味深い発表でした。「かな」をNSが多用しているが、NNSの使用度は低い、という指摘は納得感があります。
あわせて、個人的には「かな」の機能区分に興味を持ちました。手元の辞書ですと、終助詞「かな」の機能は下記のように説明されます。雅語の詠嘆用法と終助詞用法をあわせて記載しています。
1)疑問を込めた詠嘆を表す。「何かいいことない―」
2)詠嘆を表す。「悲しい―、すべてが灰燼かいじんに帰してしまった」
[岩波国語辞典 第八版]
1) 詠嘆の意を表す。…だなあ。…ものだなあ。
2) 不確かな点を確かめる意で自問し、あるいは、相手に問い掛ける語。「煮えた―」
3) (「ない―」の形で)願望の意を表す。「何かいいことない―」
[広辞苑 第七版]
1)自問を表す「うまく行く━」
2) 自問の気分で、問いかけを表す。「君にできる━」
※目下の相手や親しい相手に使う。やりもらいの表現とともに使うと、婉曲な依頼を表すことがある(「明日来てくれるかな・窓を開けてもらえるかな」)。打ち消しの表現にすると、さらに丁寧な依頼になる(「ちょっと手伝ってもらえないかな」)。「かなあ」とも言うが、その場合は自問の意が強まり、不審や疑念をまじえた詠嘆の表現となる(「君にできるかなあ・こんなことをしていていいのかなあ」)。
3) 感動・詠嘆を表す。「幸いなるかな」
[明鏡国語辞典 第二版]
1) 〔雅〕主体の感動の気持を表わす。「すばらしき哉我が青春
2) 一情報として提供されていることがらに対し、(何らかの根拠にもとづいて)疑いをいだく気持を表わす。「天気予報通り雨が降る哉」
3) 〔多く「…ない哉」の形で〕期待する事柄の実現を願うことを表わす。「何かいいことない哉」
4) 軽いためらいの気持を込めながら自分の意向や願望を実現しようとすることを表わす。「疲れたから明日は休もう哉」
[新明解国語辞典第八版]
このうち、自問的な用法は、実際のコミュニケーションでは、しばいばヘッジ的な役割を果たしているように思われます。こうした用法を独立した語義として立項してもよい「かな」と感じました。
私案1 【ある程度公式の場面で、相手のメンツを立て、謙遜の気持ちを示しながら、異なる見解や意見を陳述する際に用いる】例:「素晴らしい研究発表でしたが、~という点に触れられてもよかったかな、と感じました」
私案2【親しい間柄でのやりとりの中で意見を表明する際に、自分の意見が押し付けがましくならないよう、あえていえば、どちらかといえば、といったニュアンスを出して用いる】 例:「ラーメンと寿司、どっち行く」ー「ラーメン、かな」
あと、「かな」について「目下に使う/親しい間柄で使う」という記述も辞書にあるのですが、以下のような例を考えてみると、なかなか「かな」の有無で関係性の親疎についてはっきりしたことは言い難いことがわかります。
(a)「AとB、どっちがいいですか?」
a1 目上から目下に: Aかな?
a2 目下から目上に(独り言的に答えている、という場合なら許容されそう) A...かな?
a3 親しい間柄で丁寧さを出して: A...かな?
a4 親しい間柄でフランクに: Aかな?
どうも、かな、の前のポーズ(=躊躇や逡巡のマーカー)の有無で、丁寧さが変わってきそうな気がします。昨日の研究会では、とっさに、「negative politeness marker」としてのかな、と、「positive politeness marker」としてのかな、がありそう、と発言したのですが、よく考えると、もう少し状況は複雑そうです。
表記で、オンラインで講演を行いました。当日は200名程度の参加があり、大変盛況でした。
演題:「ビジネス日本語と翻訳・通訳 -2つの言語を行き来する面白さ-」
表記に参加し、講話を行いました。
日時:令和5年2月5日(日) 10:00 ~ 15:30 (9:30受付)
会場: 兵庫県立兵庫高等学校(講堂他)
主催: 兵庫県教育委員会
幹事校:兵庫県立兵庫高等学校
プログラム
9:30 受付
10:00 開会行事
10:10 基調講演
講師 東京都市大学大学院環境情報学研究科 教授 佐藤 真久 先生
演題「探究×SDGs-“複雑性”に向き合い、生涯を通して運用する探究能力の獲得へ-」11:10 パネルディスカッション「探究の自覚化-何のための探究か-」
〔座 長〕東京都市大学大学院環境情報学研究科 教授 佐藤 真久 先生
〔パネリスト〕生徒3名
13:00 ポスターセッション
(1クール20分。発表10分、質疑応答5分、ポスター・聴衆者入れ替え5分程度を含む)
14:50 閉会行事 ポスター発表講評
〔講師〕神戸大学大学教育推進機構 教授 石川 慎一郎 先生
15:20 全体講評・閉会挨拶 兵庫県教育委員会事務局高校教育課
佐藤先生のご講演は、非常に大きな視座に基づくもので、私もうかがわせていただいて、いろいろと学びがありました。
2名のゼミ生が集団指導において発表しました。
M1 飯島真之
日本人学習者の英作文における確信度副詞使用実態―アジアのEFL圏6地域の比較―
M1廉沢奇
日本語教科書におけるABAB型オノマトペの扱い方についての考察