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2022/07/29

2022.7.29 大学院集団指導でゼミ生が発表

神戸大国際文化学研究科外国語教育コンテンツ論コースの前期最後の集団指導です。 今回(※感染拡大を受けてall遠隔方式で実施)からM1も参加することとなり、石川ゼミは3名が発表しました。


8:50~
M1 飯島 真之
コーパス言語学の手法を援用した重要英語確信度副詞の用法解明と英語教育への応用

9:20~

M1 廉 沢奇
コーパス調査をふまえた日本語学習者のための ABAB型基本オノマトペの音象徴の解明

11:35~

D1 陳 迪
日本語学習者の漢語動名詞使用ー研究デザインと予備調査ー


Mの2人は初めての学内発表でしたが、それぞれ良いスタートを切ったようです。とはいえ、修士の2年間は本当にあっという間なので、学内外での発表をよいペースメーカーとして、執筆を計画的に進めてほしいですね。これを超えると、いよいよ夏休みです。

2022/07/19

2022.7.19 兵庫県立兵庫高校・長田高校探究発表会講話

午前中は兵庫高校、午後は長田高校の探究発表会に参加し、それぞれ講評を行いました。

兵庫高校



長田高校


兵庫高校と長田高校(※会場は新長田駅前のホール)の間あたりにわたしの生まれた家があります。頑張ればなんとか歩けなくもない距離なので、移動のついでに家の様子も見てきました。すでに人手に渡っていて「売家」の看板もでていましたが、こんな小さなところで20年以上も住んでいたんだなあ、と思うとちょっと不思議な気分になりました。


 

2022/07/16

2022.7.16 計量国語学会理事会参加/クリエイティブコモンズ再考

表記に参加しました。秋の大会のプログラムを確定したほか、投稿論文の著作権関係の規定の扱いについて議論を行いました。

しかし、creative commons(CC)のライセンスシステムは複雑で、何度説明してもらってもピンときません。

CCの各ライセンス一覧(出典:https://creativecommons.jp/licenses/)


以下、自分メモとして。

1)すべてにおいて、BY(著者の表示)が必要(※最低限の共通義務)
2)著者が追加で利用者に課すことができる制約は、SA:Share Alike(元のCC基準の継承義務)、ND:No Derivative Works(改変禁止)、NC:No Commercial Use(営利使用禁止)の3つの扱いだけ

CCで課すことのできる義務一覧(出典:https://creativecommons.jp/licenses/)


ここまでまとめてみて、なぜ、こんなに覚えにくいのか、ちょっとわかってきました。

1)そもそもアイコンがよくわからない(非営利はわかるが、後の3つは謎。絵がある方が混乱する)
2)英語の略称のつけかたが不統一(Byはおそらく、Created byのbyだが、SAなどは頭字語になっていて不統一。また、ND、NCとくるなら、SAはNA:No alternation (in the original CC type)であってほしい。頭字語を見ても元の単語が浮かばないので、せめて略さずその都度スペルアウトしてほしい)
3)英語の和訳がこれまたよくわからない(Share Alike=継承、とあるが、継承だけでは、何を継承するのか、どう継承するのか、何の規程なのか不明。こても謎和訳。いったい誰が訳したのだろう。。。?

→ということで、ルールを伝えるための3つの要素-アイコン、元の英語、翻訳の日本語-が3つすべて作り込みが緩いので、結果的に、よくわからない、となっているのではというのが現時点でも印象です。まずは用語ですね。

ということで、クリエイティブコモンズ:もしこうだったらもうちょっとわかりやすかったかもしれない「4つのC」(石川の勝手な「翻案」derivative work)
 Citation  著作者への言及・引用を義務付けるか?(というかこれは必須で言及要)
 Commercial Use   商用利用を認めるか?
 Content Change  内容の変更(翻訳、翻案)を認めるか?
 Continuance of the Original CC Code 再配布の際に元のCCタイプの連続性を要求するか?

あと、アイコンは世界の専門家に再考してほしいところですが、素人の意見として、たとえば、Citationについては1人ではなく2人の人物のシルエットにして片方から他方に矢印を破線で引く(引用・言及して「いない」ことを図案化)、そのうえで全体にバツじるし(破線=引用しない、のはダメだの意)、Content Changeは絵にするのがむつかしいですが、たとえば「X→Y」のようなイメージを図案化して上からバツじるし。要は元のものを変えるのがダメなのだ、とわかるように。最後のContinuancyも図案化しにくいですが、平体のCC→イタリックのCCにして上からバツ。CCのコードを変えてはいけない、の意味として。このへんでどうでしょうかねえ?


7/23 追記

この問題、最近はCC Byが主流(要は、著作者表示の最低共通要求以外、一切、自由放任にする)ということなのですが、著作者としてCC BYを選ぶことの危険性がよくわからないので、自分に引き付けて考えてみます。たとえば、私がコーパスでなにか語彙リストのようなものを作ってそれをCC BYで出すとします(実際、過去にもいろいろ作って浮かべているものがあり、ときどき商用利用の依頼が来てこれまでは全部断っていました)。で、とある物好きな?業者さんが、石川の意図とは無関係に、そのリストにアダルトな用例とアダルトなイラストをつけて、「石川慎一郎のセクシー英単語集」(ABC出版社)として勝手に売り出したとします。この場合、CC BYを宣言していた石川としては、勝手に名前を使われ、勝手に意図しないアダルトな翻案がなされ、売り上げは1円も入らず、しかも(著作者表示はタイトルでされているので)文句も言えない、ということになるのでしょうか? 

オープンサイエンスとカタカナで言われるとなにか非常にいいもののように思いますが、CC BYというのは、要は、こうなっても文句を言わない、という誓約、になりはしないのでしょうか・・・? 法律関係詳しくないので、まだわかっていないのですが、CC BYというのが、もし上記の例でも文句を言わないことを指すのだとすると、それって怖すぎませんかねえ。私ごときの著作物でなにかしてやろうという方はいないとは思いますが。


2022/07/12

2022.7.12 国立国語研究所プロジェクトキックオフミーティング参加

国語研究所では小磯花絵先生をリーダーとして「多世代会話コーパスプロジェクト」が新規に発足しました。当日は、メンバーの顔合わせの会議に出席させていただきました(オンライン)。

言語系・工学系含め、非常に多くの方がメンバーに入っておられ、新しい研究が生まれてくる予感のする発足ミーティングでした。私のところで現在構築中の小中高大生の日本語作文コーパスとの関係も深いプロジェクトです。

 

2022/07/05

2022.7.5 神戸大学附属中等教育学校6KP最終発表会

附属中等では前期課程・後期課程(いわゆる中高に相当)6年かけて、Kobe Project(KP)という探究活動を行います。本日は6年生(高3生)全員による最終発表会に参加し、講評を行いました。

生徒さん発表風景(匿名処理済)


講演では、探究のスピリットを再度復習したあと、附属での6年間の経験を今後の大学での研究にうまくつなげていただきたいという趣旨でお話をさせていただきました。

講演スライド

コロナ前はよく出かけていた附属中等ですが、非常に久しぶりの訪問になりました。SGHからSSHに変わって、ますます研究の質が上がっていることに感銘を受けました。先生方のご努力に敬意を表します。