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2018/12/25

2018.12.25 宇佐美科研研究会

2018/12/25
13:00-17:00@国立国語研究所(立川)

国立国語研究所の宇佐美教授が進めておられる「語用論コーパス科研」会議に出席しました。

会議では,私が開発しているBTSJ Sampler for Gender Comparisons(性差比較のために元データからリサンプリングして作ったデータセット)を紹介しました。



Excelのフィルタ機能で,探したい表現を入れると,同数にそろえられた男女の発話データの中から,男女ごとの出現件数がすぐに取り出せるようになっています。社会言語学的な分析に使用できればと思っています。

2018/12/23

2018.12.23 大学英語教育学会理事会

表記の理事会に参加しました。
場所:旺文社ビル(神楽坂)

会議では,国際大会の内容や学会の財政状況について議論を行いました。どの学会も同じだと思いますが,この数年,教員の忙しさがあまりにもひどくなっており,学会運営に必要となる事務作業を外注せざるを得なくなってます。

しかし,作業の外注化のコストは学会の財務を大きく傷つけ,学会本来の業務に影響がでてくる危険もあります。

このあたり,単独学会ではできる対応に限界があり,近い将来,「国立大学機構方式」や「持ち株会社方式」での学会の合従連衡が必要になるかもしれません。

2018/12/22

2018.12.22 第四回 学習者コーパス・ワークショップ & シンポジウム 講演

第四回 学習者コーパス・ワークショップ & シンポジウム ―第二言語習得における語彙の役割―
2018/12/22 東京工業大学田町キャンパス

国立国語研究所/広島大の迫田久美子先生の科研ワークショップで,東大松下先生,実践女子大山内先生とともに,シンポジストを務めました。


発表者:石川慎一郎(神戸大)
演題: L2語彙力の発達をどう見取るか? どう数えるか?

石川の講演では,学習者コーパス研究の精度を向上させるには,1つのコーパスで得た知見の再現性を別のコーパスで検証するmixed corpora replication(MCR)( Ishikawa, in press)が必要であるということを主張し,過去に行った学習者コーパスを用いた2つの語彙習得研究を紹介しました。


縦断コーパスではNが1~数名ということが多いですが,このとき,習熟度(学習期間)の差と個体差のどちらが語彙使用を決定しているかは悩ましい問題です。



C-JASを使った検証では,学習期間よりも,個体差を基準にデータがまとまることがわかりました。こうしたデータを組み合わせて,どう知見を一般化していくか,さらに考えてみたいと思います。

2018/12/21

2018.12.21 東京外国語大学国際日本語学研究院講演会

大学院国際日本学研究院 日本語教育専攻学生のための研究セミナー
日本語教育学研究と学習者言語研究のクロスポイント


連続講演会の1回目のゲストとして呼んでいただきました。当日は70名ほどの大学院生や先生方を前に,コーパスが日本語教育にどのような貢献ができるか具体的にお話させていただきました。

たとえば,書籍・書物・図書という3つの語の意味の違いは?となると母語話者でもはっきりしませんが,コーパスを使えば,3つの語がはっきりと異なる共起パタンを持つことがわかります。


共起語を見ていると,どうも,書籍は出版社が製造・印刷して書店で販売する商品としての本(多くは新しい)を,書物は読んだり書いたりする一般的な本(古くてもよい)を,図書は調査用の資料を主として含意するようです。(詳細は,石川2012「ベーシックコーパス言語学」ひつじ書房,を参照)

こうした解釈を確認するために,googleの画像検索を行うと,実際,書物に関連する画像にのみ古書が大量に出て来ます。


このように,コーパスは,母語話者も見落としていた言語の事実を明らかにする上で,極めて有用な道具であるといえます。


2018/12/07

2018.12.7 龍谷大学講演会

龍谷大学 学修支援・教育開発センター自己応募研究プロジェクト中間報告会

テ ー マ:大学英語教育改革の現状―大規模国立大学の取り組みを例に
講 演 者:石川 慎一郎氏(神戸大学教授)
コーディネーター:工藤 和也(経済学部)
日 時: 12月 7日(金) 16:45 ~18:15
場 所: 深草 学舎 和顔館 2階 214 214教室
参加対象: 参加対象: 本学教職員(特任・非常勤 本学教職員 含む)


最近の大学英語教育改革の現状,神戸大学の英語教育の特徴・工夫等についてお話しました。学生時代の研究室の先輩(現在は龍谷大の教員になっておられます)が聴講にかけつけてくださり,恥ずかしくも嬉しい時間を過ごしました。

2018/12/04

2018.12.4 兵庫県立津名高等学校特別授業

兵庫県教育委員会のインスパイア―事業(大学教員が高校で指導する)の一環として,津名高校の生徒さんの英語プレゼンを拝聴し,指導講話を行いました。


津名には夏前にも訪問して指導しましたが,その時から大きく進歩しており,先生がたの指導の努力を思うとともに,発表者の皆さんの今後が期待されます。



講演では英語というより,思考力や調査力の重要性を指摘し,いくつかのワークショップを行いました。アンテナをぴんと張って,自分の身近な世界にひそむ問題を敏感にキャッチし,今の自分で利用可能なリソースをうまく組み合わせて具体的な解決を提案する・・・こうしたトレーニングは,知識や技能よりもはるかに大切なキーコンピテンシーの育成に不可欠だと考えます。講演後,担当の先生とは,「思考力開発キャンプ」のようなイベントが組めないか話しました。

津名にいくと,いつも,すばらしい風景を満喫できます。下記は,夕方,淡路島から本土側に戻ってきたところ。JR舞子駅前からの1枚です。