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2018/10/26

2018.10.26 故森晴秀博士の文体研究紹介ポスター

神戸大時代の恩師である故森晴秀博士のご自宅を訪ね,10月20日の日本文体論学会大会で展示したポスターをご霊前にお供えさせていただきました。なお,奥様のご快諾を得て,先生のお書きになった過去の論文類を電子化し,近日中に,筆者のウェブサイト上で公開する予定です。



このところ,森先生から遺贈された膨大なメモやノート,先生の書かれた本を研究室で少しずつ読み直しています。すると,先生がすぐ横にいて,叱咤激励してくださっている気分になってきます。

人は消えても,書いたものは残り,それを誰かが読むことで,その人は何度でも蘇る― 古来,詩人が感じてきたことを私もまた強く感じています。

...
But thy eternal summer shall not fade,
Nor lose possession of that fair thou ow’st,
Nor shall death brag thou wand’rest in his shade,
When in eternal lines to Time thou grow’st.
     So long as men can breathe, or eyes can see,
     So long lives this, and this gives life to thee.
(William Shakespeare, Sonnet No. 18. "Shall I compare thee to a summer’s day?")





2018.10.26 大学院国際文化学研究科外国語教育コンテンツ論コース第4回集団指導

口頭発表の部で,2名のゼミ生が発表しました。

鄧 琪 M2
留学準備段階にある中国人日本語学習者のための外来語語彙学習シート開発の試行


隋詩霖 M2
日本語における「省略法」の指導教材の開発:広告教材の可能性



また,D2,D1,M1の3名はその後に開催されたポスターセッションで発表を行いました。第4回の集団指導が終われば,いよいよ,各自,博士基礎論文,修士論文の執筆に入ります。健闘を祈ります。


2018/10/25

2018.10.25 兵庫県立長田高等学校人文数理探究類型講演会

表記にお伺いし,1年生の皆さんに,これから行う「探究活動」の在り方や,良い研究の進め方について講演を行いました。

演題:「私たちの社会と研究:誰のため,何のための研究なのか」


当日は,研究の社会的意義をきちんと定義することや,自分自身の関心を社会的問題と接合することの重要性を指摘しました。

長田高校のすぐ近くで生まれ,23歳までそこに住んでいた私にとって,講演で長田高校に行くのは,いつも,ちょっとした感傷旅行でもあります。子供の時によく遊んだ公園,小学校時代によく行った店,昔の友達の家,そして高校時代に走り回ったグランド・・・・そうしたものをずいぶん時間がたって再度目にしながら,自分のルーツを再確認している気分になります。

なお,今回,高校へ向かう道すがら,長田神社に立ち寄り,長田神社が「メガネ」を祭っていることに初めて気付きました。



眼鏡をかけることで,「わが眼鏡に曇りはない」「わが眼鏡に間違いはない」と言い得るような境地に達したいものだ,ということだそうです。なるほど。しかし,上の彫刻はちょっとシュールです。

2018/10/24

2018.10.24 ゼミの短期訪問学生送別会

石川ゼミでは,昨年に引き続き,韓国の漢陽大学より大学院学生を短期受け入れしています。10月に来日され,1か月間,ゼミに参加された辛さんが帰国されることになり,神戸北野で送別会を実施しました。

神戸北野レストラン「アンクィール」にて

ゼミ一同,辛さんのますますの活躍を祈っています!

2018/10/23

2018.10.23 「神戸大学の研究最前線」での講義

昨年からお手伝いしている表記のオムニバス授業で講義を担当しました。この授業は,各研究科・部局から人が出て,各自の研究の最前線を語るというもの。。。

当日は,国際化が進む言語研究の雰囲気を味わってもらうため,資料・講義とも完全に英語化して実施しましたが,169名の学生さんは,皆さん熱心に聞いてくださり,楽しく話させていただきました。




2018/10/20

2018.10.20 日本文体論学会第114回大会および特別研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」開催について

更新日:2018/10/20

参会御礼(10/20)
おかげさまで多くのご参加があり,盛会裏に幕を閉じることができました。恩師である故・森晴秀博士が神戸大学で文体論学会をホストして以来,実に45年ぶりの神戸大学での大会でしたが,2本の講演,3本の口頭発表,11本のポスター発表により,文体論研究の新しい可能性とさらなる研究活性化の方向性が示された貴重な1日だったと存じます。役員各位,講師各位,発表者各位,また,ご参会の各位に深く御礼申し上げます。

理事会(午前)

会場風景

基調講演1(大阪大田畑先生)

ポスターセッション

ポスターセッション

ポスターセッション

会場からの神戸の遠景

基調講演2(京都教育大 中俣先生)

終了時には美しい夜景も

石川ゼミで「職場体験」中だった神戸大附属中等生も学会運営に参加しました

大会の裏方&発表を務めた石川ゼミ生(ご苦労様!)



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大会参加のお誘い

 神戸大石川研究室では,日本文体論学会第144回大会をホストし,あわせて,同学会と共催で,研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」を開催することとなりました。

 文体論は言語研究の幅広い分野に関わりますが,中でも,文学作品を初めとしたテキスト研究と言語教育研究は,今後,文体論の貢献がとくに期待される分野です。今回の大会では,前者に関して,Charles Dickensをはじめとする英文学作品の文体特徴をコーパス言語学や統計学を駆使して研究しておられる大阪大学の田畑智司先生を,後者に関して,コーパスを活用して日本語の特徴や日本語教育への応用を研究しておられる京都教育大学の中俣尚己先生を,それぞれ招聘講師とお招きします。伝統的な文体論研究に関心を持たれる方はもちろん,コーパスや言語科学を援用した新しい文体論研究に関心を持たれる皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

 また,今回の大会では,会場校企画として,当研究室と学会の共催により,研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」を開催します。これは,大学院生の研究奨励と,文体論研究のすそ野の拡大を目的とした企画です。学会会員に限定せず,広く,文体論分野を研究している大学院生を対象に公募を行い,選考により,発表者を決定しました。当日は,12名の気鋭の研究者によるポスター発表が予定されています。

日本文体論学会第144回(秋季)大会概要

と き  2018年10月20日(土) 12:20-17:30 (理事会: 10:00)
ところ  神戸大学 百年記念館

プログラム
12:00 受 付 
12:20  開 会 総合司会 松久保 暁子(桜美林大学)
        開会のことば 代表理事 倉林 秀男(杏林大学)
        会場校挨拶 石川 慎一郎(神戸大学)

講演Ⅰ  12:30~13:30         司会: 石川 慎一郎(神戸大学)
田畑 智司(大阪大学)  計量的手法で探るイギリス小説の文体 

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大学院生ポスターセッション 13:40~14:40 
「コーパスと文体論のインターフェース2018」 ※一部変更が生じています(10/19)

ポスター発表
1. 鄧 琪 (神戸大学・院)外来語に着目した日本語ジャンル特徴を特定の試み:朝日新聞を例として
2. 木村 美紀(明治大学・院)時系列データ分析を用いたAlice Bradley Sheldon通時的な文体変化の量的検証
3. 松下 晶子(専修大学・院)脚本コーパスの構築と文体の変遷に関する分析
4. 中西 淳(神戸大学・院)言語環境を考慮した前置詞の計量的分析-英米差とジャンル差に注目して―
5. 杉山 真央(大阪大学・院)ロシア大統領のリーダー性:問題意識と責任表現の語彙使用による比較
6. 隋 詩霖(神戸大学・院)広告文体としての省略法:広告の日本語教材としての可能性
7. 土村 成美(大阪大学・院)Agatha Christieと同時代作家との文体比較
8. 王 思閎(神戸大学・院)国語科教科書に見るオノマトペ使用:文体とオノマトペ使用の関係
9. 肖 錦蓮(神戸大学・院)日本語学習者の文体の変化:自由作文における常体シフトの発生要因の解明
10. 張  晶鑫(神戸大学・院)文体装置としてのオノマトペ:レジスター・年代・性別によるオノマトペ使用度の差異
11. 辛恩慧(韓国 漢陽大学・院)コーパスに基づく形容詞の特殊コロケーション日韓比較研究-様々な文体における「赤い」と「빨간(パルガン)」を事例として―
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12. 石川慎一郎(神戸大学)神戸大学における文体論研究:森晴秀博士の業績を辿る
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研究発表 14:50~16:20 (発表時間25分、質疑応答5分)

1) 池間 里代子(中国語:十文字学園女子大学)      
『紅楼夢』の畳語使用について-前80回と後40回の文体を中心に-
司会:本間 直人(日本大学・非)

2) 友繁 有輝(英語:大阪大学大学院・院)
G.W.ブッシュの一般教書演説(2001~2008)における戦争フレームの分析
司会:石川 有香(名古屋工業大学)

3) 星野 祐子(日本語:十文字学園女子大学)
「食」の専門誌『食道楽』における広告の文体 -明治後期と昭和初期における広告を対象に-
司会:高崎 みどり(お茶の水女子大学名誉教授)

講演Ⅱ 16:30~17:30           司会:石川 慎一郎(神戸大学)
中俣 尚己(京都教育大学) 日本語学習者を悩ませる文体の問題

17:30        閉会の言葉       村井 幹子(元カリタス短期大学)


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下記の募集は終了しました。

神戸大学石川慎一郎研究室主催・日本文体論学会共催
研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」発表募集


神戸大学石川慎一郎研究室では,日本文体論学会と共催で,研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」を開催します。

〇日時: 2018年10月20日(土)午後
〇会場: 神戸大学

(発表公募要領)
〇申込資格: 発表日において大学院に在籍していること(研究生,特別研究生等も含む)
〇発表テーマ:コーパスを用いた各種テキストの文体に関わる研究(テーマに関連したものであれば,言語種別は不問です。また,言語学系・文学系・教育学系・心理系など,分野も不問です。)
〇発表形態:ポスター(A0ポスターを各自で作成・持参して発表いただきます)
〇論文集刊行:神戸大学石川研究室で刊行する研究誌Learner Corpus Studies in Asia and the World (LCSAW)(オンライン版)の特別号に投稿いただけます(審査有)。
〇応募期限:終了しました。


2018/10/15

2018.10.15 神戸大学附属中等教育学校「KUトライやる(インターンシップ)」受け入れ


附属学校生徒(4年生=高校1年生)7名を職場体験として研究室に受け入れました。

実施前の予定は以下のようなものでした。
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大学教員の仕事はA:研究,B:教育,C:管理運営業務の3つに分けられます。
今回のインターンシップでは,Aについては,受け入れ教員が主宰する大学院ゼミなどに参加し,院生とともに言語研究の一端を体験します。
Bについては,神戸大学の英語の授業を視察していただき,大学生と交流するほか,資料作成などの業務を行っていただきます。
Cについては,各種の書類作成業務などを体験していただきます。
インターンシップを通じて,外部からは見えにくい「大学教員」や「研究者」の仕事の概要を知っていただければと思います。
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ただ,来学された時期に石川の学外講演や学会ホスト等があったので,予定を変更し,具体的に以下の活動をしていただきました(画像はすべて匿名化加工済み)

10/15(月)神戸大学の学部生向け英語授業(3時間目)および大学院生向け言語統計の授業(4時間目)に参加

10/20(土)神戸大学で開催された日本文体論学会の会場準備・受付・発表聴講体験

10/22(月)神戸大学の英語小テストの採点体験

10/25(木)石川が兵庫県立長田高校で行った講演(探究活動入門)の聴講と長田生とのジョイントディスカッションへの参加



私自身を振り返ると,小学生のころから,なんとなく将来は教師になるものだと思っていました(必ずしも大学教員というわけではなかったですが)。参加した高校生に将来の夢を聞くと,まだほとんど白紙とのこと。今回の体験が彼らの職業選択に何らかの良い影響を与えたとすれば嬉しく思います。



2018/10/13

2018.10.13 JACET関西支部役員会(同志社大学)参加

表記に参加しました。

今回の役員会の審議により,2020年度の国際大会の会場校が正式に同志社大学に決定しました。関西支部がホストする国際大会は前々回が関西外大,前回が京大でしたので,2回続けての京都開催となります。地域の重なりはあるものの,海外ゲストには京都は喜ばれるでしょう。国際大会の成功に向けてこれから準備を加速させていく必要があります。

2018/10/05

2018.10.5-7 英語コーパス学会参加

英語コーパス学会の役員会および大会に参加しました。

特に印象的だった講演・発表等

ワークショップ 1【言語研究のための Word2Vec 入門】
講師:内田 諭(九州大学)
★Word2Vecの面白さを学ばせていただきました。ただ,講師もおっしゃっていたように,そのような結果が出てくる過程がブラックボックスという点をふまえると,学術研究の手法となりうるのかどうかは今後学界全体で考えていく必要がありそうです。

ワークショップ 2【コーパス研究の作法】
日時:10 月 6 日(土)11:00–12:00
講師:井上 永幸(広島大学)
★コーパスで高頻度ものを用例として辞書に取り込むべき,というのはよく聞くことですが,講師によれば,「アイスピック」の用例の大部分は殺人や傷害関係であるとのこと。単純な頻度万能主義の危険性に警鐘をならした素晴らしいご講演でした。

研究発表 3「英語学習者コーパス構築のためのタスク設計:特定の文法項目抽出に向けて」
発表者:工藤 洋路(玉川大学)・内田 諭(九州大学)
★単に**というテーマで作文しなさい,と言うと,こちらが分析したい文法項目が含まれないこともめずらしくありません。本発表では,いくつかのインストラクション(指示文のみ提示,詳細指示文のみ提示,指示文+モデル文提示)で作文を行わせた結果,指示文を詳しくしたり,モデル文を見せることで狙った文法項目が出現しやすくなるという実験結果が報告されました。できるだけ自然な自由作文を集めようとする,一般的な学習者コーパスの構築思想とは異なりますが,中高現場等で,文法指導の改善資料としての「コーパス」を作る上では貴重な知見と言えます。

2018/10/04

2018.10.4 鳥取県立倉吉東高校講演(英語科教育指導力向上事業)

表記で講演を行いました。同校への訪問は2回目になります。
講演では,新入試をめぐる現状を整理し,今後の高校英語指導に求められる要素についてお話させていただきました。

演題:新試験と新英語力観~高校現場への影響と望まれる対応~


また,公開授業を参観し,講話を行いました。EMI(英語を使った指導)の要素を組み込んだ,大変工夫された授業で,感銘を受けました。講話では,深い読み・正確な読みの実践についてお話させていただきました。