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2016/10/29

2016.10.29 私立西大和学園高等学校SGH運営指導委員会

西大和学園は,アジア地域の問題発見・問題解決型のプログラムでSGHを進めておられます。






















当日は,生徒さんの中間発表を聴講するとともに,今後のプロジェクトの進め方などについて運営指導委員として意見を具申しました。今年度は4つの高校のSGHに関わっており,それぞれの取り組みを通してこちらも学ぶことが多いです。

2016/10/28

2016.10.28 外国語教育コンテンツ論コース集団指導

年内最終回。

ゼミからは,D1,M2,M1の3名が発表しました。




D1 栁 素子
「 会/能/可以の差異一先行研究の分析と統計的解析」

M2 前浜 知味
「中高生学習者向けの句動詞リスト開発ー統計手法を用いた前件・後件共起語の同時分類に基づく句動詞意味機能の推定ー」


M1中西 淳
「作文中の前置詞頻度に着目した学習者の習熟度推定―800本の個別作文の分析をふまえて―」 

2016/10/27

2016.10.27 兵庫県立長田高校人文数理探究類型講演会

表記で,高校生の皆さんに,リサーチ入門についてお話ししました。

演題: 高校生のためのリサーチリテラシ入門 「研究」と「研究っぽいもの」の違いは何か?

講演では,同校の先輩のリサーチなどを例に取り上げながら,リサーチの成立要件,良いリサーチのコツ,リサーチデザインの構築などについてお話しし,生徒さん同士でリサーチのタネを探していただくワークショップを実施しました。



これまで,類似の講演で,リサーチの要件をいろいろ説明していたのですが,今日の話では,先日(10/13)の日本経済新聞の交遊抄で知った「オハイオ」を使わせていただきました。

オ 面白くて
ハ 初めてで
イ 意味があり
オ 驚きがある

私の考える「良い研究」にジャストミートする便利な言葉です。



なお,これは,意外と多く引用されているようで,下記ではカシオ計算機の社風を表す言葉として使われています。

http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20160315/ecn1603150830004-n1.htm

上記によると,出典は建築家の近澤可也氏のことです。

http://www.pandecon.com/chikasawa.html

良い建築,良い会社,良い研究,コアになるプリンシプルというのは,意外とシンプルでユニバーサルなものなのかもしれません。



ちなみに,アカデミックライティングでは,アブストラクトの書き方として,これまで一般に,CARSモデル(Swales)が推奨されてきました。


CARS(Creating A Research Space)モデル

Move 1 陣地づくり: XXXという分野は重要で多くの研究がなされているが,~という点でずれや不足があると主張

Move 2 ニッチづくり: 上記のずれや不足を示し,先行研究に反論するなどして,先行研究の中のニッチ(niche)を指摘

Move 3 ニッチ埋め: 自分の研究でどのようにしてニッチが埋まったかを示す。


要は先行研究を手際よくレビューしながら,まだなされていない「ニッチ」を探し,そこにうまく自分の研究をはめ込んでいくわけですが,オハイオはこの理念をも見事に言い尽くしています。

2016/10/22

2016.10.21-23 アジア太平洋コーパス学会(北京航空航天大学)

表記学会に参加しました。



















なんとも壮麗なキャンパスで,多くの発表を聞くことができ,非常に有益でした。マイケル・バーロ先生,トニー・マケナリー先生,ウテ・ローマ先生ら,御世話になっている先生がたと再会する機会ともなりました。

発表題目:Can a tense/ aspect variety be an L2 learners' proficie
ncy index?
















OPIなどでは,過去形の使用が高い習熟度の目安とされていますが,学習者コーパスのデータ解析からは,過去形の出現比率と習熟度の間にリニアな関係は確認できませんでした。ただし,PPなど,比較的強い相関が出たものもあるので,voiceなどは習熟度の指標になりうる可能性があります。

また,学会の前日には,昨年,集中講義で滞在していた北京外大の先生,この夏まで研究室で受け入れていた大学院生の皆さんと会食し,懐かしいひと時を過ごしました。





















2016/10/15

2016.10.15 JACET関西役員会

表記役員会に出席しました。@同志社大学

2016/10/13

2016.10.13 兵庫県立伊丹高等学校SGH講演会

スーパーグローバルハイスクールに採択されている伊丹高校にお招きいただき,1年生全員を対象として,講演を行いました。

講演では,キーコンピタンシーという概念とからめて,アイデアを作る発想力,アイデアを練りこむ批判的思考力,それを伝える言語力の相互関係やその育成について,ワークショップを交えて,お話しました。



講演後には,生徒さんから,「なんでも質問」を受けるのですが,"英語はどうやって勉強しましたか?"というよくあるものから,"大学教授のいいところは?" という思わず考え込むものまで,いろいろ楽しい質問をいただきました。

また,講演後は,同校のSGH課長の先生と長時間にわたってお話させていただき,SGHの枠組みの中での事業計画の構造化の必要性について意見を述べました。


参考:同校のSGH計画の概要(HPより)

どの指定校にもメインテーマがあり、本校は「食と健康」で、これも他にあまり例のないテーマです。
週に1時間の「総合的な学習」で、課題研究を進めます。
本校のメインテーマに従い、各自が「おいしく食べて健康になる新しい食」の具体案を考えます。
自分の考え出した食品を海外で売るためのビジネスアイデアを作り上げます。
最終的には発表(プレゼン)ができるようにします。
1学年では2回の発表会を経て、12月には代表40名を選びます。
代表にならなかった生徒は、そこで終わるのではなく、その後も「サポーター」として取り組みます。また、希望者は「チャレンジ枠」に登録できます。選考の審査には、本校教員・生徒だけでなく、近畿圏の有名国公立大学の教授や地元企業の方などの有識者からなる外部委員会も担当します。

■代表になった生徒は、国内外のフィールドワークに派遣されます。その費用は、(平成28年度現在)SGH予算から支出され、個人負担はありません。

■平成28年度現在のフィールドワークの行先は、1学年では国際教養大学(秋田県にある公立大学)と台湾の国立高校、2学年ではニューヨーク市立大学付属高校、3学年ではイタリア(ミラノ近郊の食科学大学)です。

■1学年で代表になった生徒(およびチャレンジ枠の生徒)が、2・3学年でもSGHの取組を続けます。それ以外の生徒は、2・3学年では、通常の総合的な学習の取組をします。


2016/10/08

2016.10.8 計量国語学会参加@日本大学文理学部


表記学会に参加しました。


どれも面白い発表でしたが,とくに,石井正彦先生の「文の長さの統計モデル」と,柏野和歌子先生の「書き言葉的・話し言葉的語の分離」は勉強になるお話でした。石井先生は,文長を考える場合,単文と複文の間に構造的な断裂があることを指摘され,柏野先生は,網羅的な文献調査をふまえ,「論文的な語」を抽出する意義あるプロジェクトについて紹介されました。

2016/10/07

2016.10.7 兵庫県立西宮北高校小・高英語教育連携研修会講演


西宮北高校にお伺いし,1)高校の先生の英語授業実践の参観,2)生徒さん向けの講話,3)小学校・高校の先生方を対象にした講演の3つを行いました。


1)については,しっかり声に出して英語を話す訓練を重視した興味深い授業でした。


2)については,こちらの高校では,事前の準備をして,高校生が近くの小学校に出かけて行って英語の模擬授業を行うという興味深いプログラムがあり,その参加者向けに,小学校英語の精神や留意点などをお話しししました。


3)では,西宮市内の小学校の先生がたが集まられ,小3への開始引き下げをふまえた新しい英語指導のありかた,また,モジュール性などについてお話いたしました。

演題:MARC:4つの視点で見取る小学校英語~グローバル社会に生きる子どもを育てる~





小学校英語は中学の先取りではない,ということは,文科省も強調してきたことで,我々もその方向で各地でお話をしてきたのですが,これまでの英語活動が3~4年に移動する中,5~6年の新しい教科としての英語の在り方をどう考えるかは,今後,現場を含めて議論を深めていく必要がありそうです。