午前中の附属中等での講演に引き続き,午後は,長田高校で同様の趣旨の講演会を行いました。
高校生卒業研究のための4つの理念
午前と同じく,高校生の研究構想発表を聞き,それに対して改善を助言していきます。
一般論として,高校生の研究が成功するためには,プロの研究者ではなく一介の「高校生である」という弱みを,強みに変えるテーマ設定が重要です。
たとえば,
A(文系):高校生自身を対象にした研究
B(理系):忙しい大人にはできない膨大な実験量(n=500, n=1000)
のような点が前面に出てくれば,大人も注目する研究になりうる可能性が高まります。
要は,大人が知りたくても絶対に知ることができない現代日本の高校生の実態を「中の人」の目線で分析するような研究であれば,価値が高いと言えるでしょう。変に背伸びした研究よりも,素朴な疑問や関心を大切にしつつ,使い古された言葉ですが,高校生「の・による・のための」研究こそが,実は,多くの関心を集める研究になるのです。