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2018/09/08

2018.9.8 The 6th NTELT Conference (Istanbul, Turkey)で発表

イスタンブールで開催された表記学会で発表を行いました。

Shin Ishikawa, Kobe University
How do Japanese L2 Learners of English Persuade Others in English? A Learner Corpus-based Study

発表では,現在構築中のICNALE Spoken Dialogueの日本人データ100人分,NSデータ20人分を解析し,説得型ロールプレイにおける両者の言語使用の差異について分析結果を報告しました。


日本人学習者の場合,CEFRレベルでA2からB1までは語彙使用の傾向に大きな質的変化は見られませんが,B2になるとENSへの近接が認められました。また,個々の説得のストラテジを質的に解釈することで,日本人の説得スピーチアクトにおける問題点のいくつかが量的に検出できました。

今回の発表準備を行う中で,収集したデータのコーディング作業を進めることとなり,結果的に,今後の科研プロジェクトにおけるデータ処理方針についてある程度の見通しがつきました。


なお,Prof. B. Kumaravadivelu,Prof. Shawn Loewenによる基調講演も聞きごたえのあるものでした。とくに,Prof. Kumaravadiveluの講演は素晴らしく,いつか日本にも招聘できればと強く感じさせるものでした。

Kumaravadivelu氏の講演での名言

Language teaching in much more than teaching a language.  

言語教育に関わる者にとってはまさに至言と言うべきでしょう。