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2022/09/20

2022.9.20 神戸甲北高校2年生探究活動中間発表会講話

表記で、生徒さんの発表を拝聴し、講話を行いました。


当日のスライドより


2枚目のサンプルにもありますが、探究に限らず、各種の研究では、数えにくい概念をどうやって数えるか、という部分が工夫のしどころです。たとえば、リラックス度の計量化について、多くの生徒さんは「アンケートで・・・」とおっしゃるのですが、現在の自分のリラックス度なるものを数字で回答するのは非常に困難であり、そもそも個々人のとらえ方が違うため、その数値をそのままリラックス度とするのは問題があるでしょう。

この点に関して、仮にリラックスするとα波が出るという仮説を前提にするなら、α波を計測することができますし、実験機器などがなくてそれは難しいということであれば、たとえば、リラックスの反対を考え、ストレスがかかっているとうまくできなくなるような作業課題(少し難しい目の暗算問題など)を与え、そのパフォーマンスを測ることで、間接的にリラックス度(というか、より厳密に言えば「作業を安定的に行うための精神的安定の度合」)を測るといったことができそうです。もとより完璧な答えはないのですが、関心対象が直接測れない場合は、似たものに置き換えて測ったり、あるいは概念を裏返して、裏から迫ったり、なんとかして、当該の対象にアクセスすることが必要で、研究のオリジナリティはこの辺に出て来るものだと思います。

甲北のみなさんの探究の更なる発展を願っています!