大阪大学高等教育・入試研究開発センター第5回HEADセミナー
テストデータをもっと活用できる等化の考え方
開催日時:2017年3月8日(水) 15:20~17:00
開催場所:大阪大学 吹田キャンパス 最先端医療イノベーションセンター棟 3階 演習室3/4
対象:大学入試に関わる大学教職員CHEGA専任・兼任教職員
講師:ベネッセ教育総合研究所 野澤雄樹 研究員
プログラム:
15:20開会の挨拶
15:25講演
16:25質疑応答
16:55閉会の挨拶
聴講メモ
◆等化の5条件
1)同等の構成概念の測定
2)同等の信頼性
3)変換式の対称
4)特定の公平性
5)母集団を問わない変換式の適用性
◆類似概念
広義のリンキングの中に・・・
1)等化
2)コンコーダンス
3)狭義のリンキング
◆等化デザイン
1)ランダム群デザイン(α群がテストA,β群がテストBを受験。能力はα=β)
2)単一群デザイン(α群がテストA,β群がテストB,γ群がテストA&Bを受験)
3)共通項目不等価群デザイン(α群がテストA,β群がテストBを受験。テストABに共通問題を含む)
※石川補足 CEFRのcan-do statement決定の際のアンケートデザインは上記で言うと3)
◆異なる高校から集めた内申書の成績データを等化できるか
それぞれの学校の内申書をテストと見立てた場合,能力が同等ではないα,β,γ群が,それぞれ相互に関係していないテストA,B,Cを受験したようなデータ構造となるので等化は困難。センター試験等のテスト情報を噛ませることで処理ができる可能性もあるが,同じ高校の評定の厳しさが年度を超えて担保されていないのでやはり問題点が多い。