尼崎市の中学校の先生がた,教育委員の指導主事の先生が,大学での「アクティブラーニング」の実践視察の目的で,当研究室が実施している学部生向けの英語授業を見学されました。
当日の授業の流れ
1. Dictation (世界の「幸福度」について報告したCNNニュースを聞く)
2. Prepared Speech(上記と関連して事前準備のスクリプトを用い,「大学生の幸福度を向上させる提案」を英語でプレゼンする)
3. Impromptu Speech(当日与えられた課題について1分間の即興スピーチを行い,語数をその場でチェックする)
4. Lecture on Phonetics(ターゲット子音の音声的特徴やその出しかたについての講義)
5. Pronunciation Test(上記子音についての産出の確認テスト)
6. Song Listening (グループワークでの聞き取り)
7. Passage Reading(グループワークでの読解)
授業を支える4つの基盤理念
ELF(English as a Lingua Franca):英語を「非母語話者間交渉手段」として位置付ける
CLIL(Content Language Integrated Learning):指導においては言語よりも内容を前景化し,内容指導と言語指導の融合を目指す
DAL(Deep Active Learning):価値の葛藤をふまえた意見の選択や,複雑な現状分析をふまえた建設的なアイデアメイキングなど,深い認知的なレベルでの思考を促す。
CL(Cooperative Learning):集団の学びの効果を理解し,単なる依存と救済ではない,目的遂行のための合理的手段としての集団作業の意義を経験的に学ぶ。
(参考)
・石川慎一郎(2014)「批判思考トレーニングとしての大学英語教育―「英語オーラル」の授業実践―」神戸大学FD講演会発表資料 Here
・Ishikawa, S. (2017) From Principle to Practice: Integration of the Principles of English as a Lingua Franca, Content and Language Integrated Learning, Deep Active Learning, and Cooperative Language Learning in the Design of Communicative English Language Teaching for Japanese College Students. JACET Chubu Journal, 15, 11-27. Here