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2019/03/25

2019.3.25-27 2nd Int'l Conference on Bilingualism (Malta)で研究発表

科研プロジェクト(2年目)の成果をまとめ,表記で研究発表を行いました。

2nd International Conference on Bilingualism

Date: 25-27 March 2019
Supported by: Department of English, Faculty of Arts, University of Malta
Venue: University of Malta Valletta Campus, St Paul Street, Valletta

Keynote Speakers:
Professor Jasone Cenoz University of the Basque Country, UPV/EHU
Professor Anne Pauwels SOAS, University of London
Professor David Lasagabaster University of the Basque Country, UPV/EHU


石川の発表は下記の通りです。
Shin ISHIKAWA "Fluency in L1, L2, and Body Language: A New Approach to L2 Learner Fluency"


発表では,ICNALE Spoken Dialogueのデータを用い,L2流暢性,L1流暢性,ボディランゲージ使用量を三元的に評価する新しいアプローチを提唱しました。フロアからは,文化の影響,ボディランゲージへのL1ないしL1文化の影響等について,貴重なコメントがあり,大変参考になりました。ICNALE SDは新年度の全面公開に向けてさらに開発を続けていきます。


なお,バイリンガリズム研究は,2010年代に入って扱う内容が大きく拡張しています。今回も,伝統的なL1/L2の文法比較研究等のほか,CLIL指導における2言語の問題や,言語風景(看板の文字表記の分析),また,多国籍クラスにおけるtranslanguagingの問題など,様々なアプローチの発表がありました。ICNALEでは,L1やL2を区別して扱っていますが,最近のバイリンガリズムでは,そうした階層的な区別を行わず,すべての言語資源をrepertoireとして扱う立場が主流です。こうした流れにも注意を払いながら,ICNALEプロジェクトを進行していきたいと思っています。