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2018/10/20

2018.10.20 日本文体論学会第114回大会および特別研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」開催について

更新日:2018/10/13

 文体論学会会員・非会員問わず,参加はご自由です。多数のご来訪をお待ちしています。

 神戸大石川研究室では,日本文体論学会第144回大会をホストし,あわせて,同学会と共催で,研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」を開催することとなりました。

 文体論は言語研究の幅広い分野に関わりますが,中でも,文学作品を初めとしたテキスト研究と言語教育研究は,今後,文体論の貢献がとくに期待される分野です。今回の大会では,前者に関して,Charles Dickensをはじめとする英文学作品の文体特徴をコーパス言語学や統計学を駆使して研究しておられる大阪大学の田畑智司先生を,後者に関して,コーパスを活用して日本語の特徴や日本語教育への応用を研究しておられる京都教育大学の中俣尚己先生を,それぞれ招聘講師とお招きします。伝統的な文体論研究に関心を持たれる方はもちろん,コーパスや言語科学を援用した新しい文体論研究に関心を持たれる皆さまのご参加を心よりお待ちしております。

 また,今回の大会では,会場校企画として,当研究室と学会の共催により,研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」を開催します。これは,大学院生の研究奨励と,文体論研究のすそ野の拡大を目的とした企画です。学会会員に限定せず,広く,文体論分野を研究している大学院生を対象に公募を行い,選考により,発表者を決定しました。当日は,12名の気鋭の研究者によるポスター発表が予定されています。

日本文体論学会第144回(秋季)大会概要

と き  2018年10月20日(土) 12:20-17:30 (理事会: 10:00)
ところ  神戸大学 百年記念館

プログラム
12:00 受 付 
12:20  開 会 総合司会 松久保 暁子(桜美林大学)
        開会のことば 代表理事 倉林 秀男(杏林大学)
        会場校挨拶 石川 慎一郎(神戸大学)

講演Ⅰ  12:30~13:30         司会: 石川 慎一郎(神戸大学)
田畑 智司(大阪大学)  計量的手法で探るイギリス小説の文体 

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大学院生ポスターセッション 13:40~14:40 
「コーパスと文体論のインターフェース2018」
(神戸大石川研究室主催)         
1. 鄧 琪 (神戸大学・院)日本語のジャンルタイプを推定する新たな文体指標の提案:外来語率と外来語特徴を組み合わせた独自指標の有効性の検証
2. 廣瀬 由奈(大阪大学・院)米国大統領ドナルド・トランプの演説における言語ストラテジーの計量的分析:非正規移民に対する差別的な意図を探る
3. 木村 美紀(明治大学・院)時系列データ分析を用いたAlice Bradley Sheldon通時的な文体変化の量的検証
4. 黒田 絢香(大阪大学・院)推理小説の文体分析:機械学習アプローチによる文学作品研究
5. 松下 晶子(専修大学・院)脚本コーパスの構築と文体の変遷に関する分析
6. 中西 淳(神戸大学・院)日中英語学習者のライティングの文体の差異:前置詞に注目して
7. 杉山 真央(大阪大学・院)ロシア大統領のリーダー性:問題意識と責任表現の語彙使用による比較
8. 隋 詩霖(神戸大学・院)広告文体としての省略法:広告の日本語教材としての可能性
9. 土村 成美(大阪大学・院)Agatha Christieと同時代作家との文体比較
10. 王 思閎(神戸大学・院)国語科教科書に見るオノマトペ使用:文体とオノマトペ使用の関係
11. 肖 錦蓮(神戸大学・院)日本語学習者の文体の変化:自由作文における常体シフトの発生要因の解明
12. 張  晶鑫(神戸大学・院)文体装置としてのオノマトペ:レジスター・年代・性別によるオノマトペ使用度の差異
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研究発表 14:50~16:20 (発表時間25分、質疑応答5分)

1) 池間 里代子(中国語:十文字学園女子大学)      
『紅楼夢』の畳語使用について-前80回と後40回の文体を中心に-
司会:本間 直人(日本大学・非)

2) 友繁 有輝(英語:大阪大学大学院・院)
G.W.ブッシュの一般教書演説(2001~2008)における戦争フレームの分析
司会:石川 有香(名古屋工業大学)

3) 星野 祐子(日本語:十文字学園女子大学)
「食」の専門誌『食道楽』における広告の文体 -明治後期と昭和初期における広告を対象に-
司会:高崎 みどり(お茶の水女子大学名誉教授)

講演Ⅱ 16:30~17:30           司会:石川 慎一郎(神戸大学)
中俣 尚己(京都教育大学) 日本語学習者を悩ませる文体の問題

17:30        閉会の言葉       村井 幹子(元カリタス短期大学)


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下記の募集は終了しました。

神戸大学石川慎一郎研究室主催・日本文体論学会共催
研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」発表募集


神戸大学石川慎一郎研究室では,日本文体論学会と共催で,研究セッション「コーパスと文体論のインタフェース2018」を開催します。

〇日時: 2018年10月20日(土)午後
〇会場: 神戸大学

(発表公募要領)
〇申込資格: 発表日において大学院に在籍していること(研究生,特別研究生等も含む)
〇発表テーマ:コーパスを用いた各種テキストの文体に関わる研究(テーマに関連したものであれば,言語種別は不問です。また,言語学系・文学系・教育学系・心理系など,分野も不問です。)
〇発表形態:ポスター(A0ポスターを各自で作成・持参して発表いただきます)
〇論文集刊行:神戸大学石川研究室で刊行する研究誌Learner Corpus Studies in Asia and the World (LCSAW)(オンライン版)の特別号に投稿いただけます(審査有)。
〇応募期限:終了しました。

「コーパスと文体論のインタフェース2018」採択発表一覧
(※発表者の姓のabc順で記載)

◎発表者:鄧 琪/Deng Qi/神戸大学/博士前期課程(M)学生/国際文化学研究科外国語教育論講座
◎発表題目:日本語のジャンルタイプを推定する新たな文体指標の提案:外来語率と外来語特徴を組み合わせた独自指標の有効性の検証
◎発表概要:本研究は,各文体/ジャンルにおける外来語使用に注目する。具体的には,「現代日本語書き言葉均衡コーパス」(BCCWJ)を用い,(1)文体/ジャンルと外来語の言語特性の関係性を考察し,(2)外来語の言語特性によって同定しやすい日本語(外来語の使用に特徴的な傾向性が見られる)文体/ジャンルとそうでない文体/ジャンルを探り,(3)外来語の各種の言語特性について,文体/ジャンルとの関係性の強弱の順序性を探る。
◎キーワード:外来語使用率、文体/ジャンル、コーパス

◎発表者:廣瀬 由奈/Hirose Yuina/大阪大学/博士前期課程(M)学生/言語文化研究科言語文化専攻
◎発表題目:米国大統領ドナルド・トランプの演説における言語ストラテジーの計量的分析ー非正規移民に対する差別的な意図を探るー
◎発表概要:(RQ)1非正規移民が権力者の談話によってどのように「犯罪者化」「部外者化」されるのか,2メキシコのペニャニエト大統領、安倍首相の移民に対する言語ストラテジーは米国大統領とどのように異なるのか/(使用データ)2015年 6月から2017年9月までのトランプ大統領の演説のコーパス,同時期のぺニャ・ニエト大統領、安倍首相の演説のコーパスCorpus of Presidential Speeches(COPS)/(結果)共起頻度とMIスコアに着目しコロケーション分析をした結果、トランプ大統領の非正規移民に対する差別的な言語ストラテジーが明らかになった
◎キーワード:批判的談話研究、コーパス研究、移民

◎発表者:木村 美紀/Kimura Miki/明治大学大学院/博士後期課程(D)学生/文学研究科英文学専攻
◎発表題目:時系列データ分析を用いたAlice Bradley Sheldon通時的な文体変化の量的検証
◎発表概要:本研究では、Alice Bradley Sheldon (1915-1987: 米国) の通時的な文体変化について、変化点検出 (change-point detection) という手法を用いて分析する。Alice Bradley Sheldonはデビューから約10年間正体不明・性別不明の作家として著作活動を行っていた。小谷 (1999) はこの作家に対し、「1968年にデビュー、矢継ぎ早にSF界の賞を総嘗めにしたものの、1977年の正体露見以後は作風も変化し、年齢もあって執筆量は減少した」という評価を与え、この作家の通時的な文体変化を指摘している。この文芸批評に基づいて、木村 (2016) では、Alice Bradley Sheldon全72作品群を含むコーパス (延べ865,802 語) を作成し、クラスター分析、主成分分析、判別分析、サポートベクターマシンという4種の統計手法を用いて通時的な文体変化を検証した。とりわけ判別分析において判別関数の第2項までを使用して描画した散布図において、この作家の正体露見を契機とした通時的な文体変化の検出に成功した。本研究では、木村 (2016) で検出が成功した通時的な文体変化に関して、時系列データ分析の一種である変化点検出を用いて再分析を行い、Alice Bradley Sheldonに関して文芸批評で指摘されているような正体露見を契機とした文体変化が存在するか検証する。
◎キーワード:計量文体論, Alice Bradley Sheldon, 変化点検出

◎発表者:黒田 絢香/Kuroda Ayaka/大阪大学/博士後期課程(D)学生/言語文化研究科言語文化専攻
◎発表題目:推理小説の文体分析:機械学習アプローチによる文学作品研究
◎発表概要:本研究は,アーサー・コナン・ドイルの作品を中心として構築した文学作品コーパスを分析対象とし,トピックモデルなどの機械学習手法を用いて,推理小説というジャンルにおける言語的特徴を探るものである。計量的・統計的なアプローチから作品ごと,ジャンルごと,あるいは作家ごとの特徴語を抽出し,推理小説の「正典」と呼ばれる作品群がどのような単語,トピックを持っているか,周辺作品との共通点や相違点,関係性はどのようなものか論じる。
◎キーワード:機械学習,文学分析,トピックモデル

◎発表者;松下 晶子/Matsushita Shoko/専修大学/博士前期課程(M)学生/文学研究科日本語日本文学専攻
◎発表題目:脚本コーパスの構築と文体の変遷に関する分析
◎発表概要:本発表では、テレビドラマの脚本テキストを用いた書き言葉コーパスを作成し、脚本が持つ文体的な特徴、放送作家の文体、およびその変遷について分析する。1970年代から2000年代にかけてのテレビドラマ脚本をコーパス化し、分析したところ、語彙の特徴が時代ごとに異なることが明らかになった。
◎キーワード:脚本コーパス,放送作家の文体,語彙の変遷

◎発表者:中西 淳/Nakanishi Atsushi/神戸大学/博士後期課程(D)学生/国際文化学研究科外国語教育論講座
◎発表題目:日中英語学習者のライティングの文体の差異:前置詞に注目して
◎発表概要:日本人英語学習者と中国人英語学習者のライティングにおける前置詞使用の違いに注目することで,日中言語間の文体差を解明する。具体的には,アジア圏の英語学習者コーパスであるInternational Corpus Network of Asian Learners of English (ICNALE)の日本人,及び,中国人英語学習者の作文データを用いて,その中に出現する前置詞の単独頻度,共起語,用法,などのいくつかの観点から比較を行い,それぞれの学習者の文体的特徴を明らかにする。
◎キーワード:学習者コーパス,前置詞,日中差

◎発表者:杉山 真央/Sugiyama Mao/大阪大学/博士後期課程(D)学生/言語文化研究科
◎発表概要:ロシア大統領のリーダー性:問題意識と責任表現の語彙使用による比較/本研究では,ロシア大統領(エリツィン,プーチン,メドヴェージェフ)による1994年から2016年までのロシア年次教書を扱い,Яшин (2010) で挙げられた政治的語彙のうち問題意識 (вопрос: question, проблема: problem, задача: issue),責任意識 (должный: have to, нужный: need to)の使用語彙から各大統領のリーダー性を比較した。これらのコロケーション (前後5語,MIスコア) から各大統領の指導者としてのスタイルの相違が確認された。
◎キーワード:ロシア大統領,スピーチスタイル,コロケーション

◎発表者:隋 詩霖/Sui Shilin/神戸大学/博士前期課程(M)学生/国際文化学研究科外国語教育論講座
◎発表題目:広告文体としての省略法:広告の日本語教材としての可能性
◎発表概要:日本語教育において,語彙や文法は広く指導されているが,日本語に特有の省略法に習熟することも重要である。本研究では,自作した日本語広告コーパスを用いて省略法を教える新たな教材開発を行う可能性について検討する。
◎キーワード:広告言語 省略 コーパス

◎発表者:土村 成美/Tsuchimura Narumi/大阪大学/博士後期課程(D)学生/言語文化研究科◎発表題目: Agatha Christieと同時代作家との文体比較
◎発表概要:本研究では,Agatha Christieの作品の文体の特徴に関して,他作家との比較を通して,計量的手法を用いて分析を行うことを目的とする。比較する作家として,Christieと同時代に活躍し,イギリスミステリー黄金時代の4大女王としてまとめられるDorothy Sayers, Margery Allingham, Ngaio Marshを選定した。使用データは,上記4作家のミステリー作品を電子データ化したものを用いる。高頻度語彙を指標とした際に,Christie作品と他作家の作品との識別は可能か,またChristie側に特徴的な語彙としてどのような語が観察されるか,この2点に関して教師なし学習と教師あり学習の分析結果を比較する。
◎キーワード: Agatha Christie,特徴語,教師なし学習と教師あり学習

◎発表者:王 思閎/Wang Szu-Hung/神戸大学/博士前期課程(M)学生/国際文化学研究科外国語教育論講座
◎発表題目:国語科教科書に見るオノマトペ使用:文体とオノマトペ使用の関係
◎発表概要:オノマトペは日本語の中で多様な表現力を持ち、幅広い文体に使用されているが、日本の国語科教科書における様々な文体の中にオノマトペ使用がどのように違いがあるかは明らかにされていない。本研究は、中学の国語科教科書に基づき、各本文にあるオノマトペを抽出し、対応分析により各本文の文体との関係を見出す。また、個々のオノマトペの共起語を抽出することによってオノマトペ使用の実態を捉える。
◎キーワード:オノマトペ,教科書,コーパス

◎発表者:肖 錦蓮/Xiao Jinlian/神戸大学/博士後期課程(D)研究生/国際文化学研究科外国語教育論講座
◎発表題目:日本語学習者の文体の変化ー自由作文における常体シフトの発生要因の解明ー
◎発表概要:本研究は、学習者縦断コーパスLARPの調査分析を通して、日本語学習者の自由作文における敬体から常体へとの変化に注目することで、常体シフトを助長する要因を解明し、日本語の指導につなげる。
◎キーワード:LARP 文末表現 習得プロセス

◎発表者:張/晶鑫/Zhang Jingxin/神戸大学/博士後期課程(D)学生/国際文化学研究科外国語教育論講座
◎発表題目:文体装置としてのオノマトペ:レジスター・年代・性別によるオノマトペ使用度の差異
◎発表概要:本研究は、日常会話(名大会話コーパス)に加え、学会講演や模擬公演などの改まった話し言葉(日本語話し言葉コーパス)をデータとし、日本語話し言葉におけるオノマトペ使用の違いの解明を目指すものである。RQは、(1)レジスターの差、(2)著者生年代の差、(3)性別の差は(a)オノマトペの使用頻度、(b)使用するオノマトペの多様性、(c)使用するオノマトペの特徴語といったオノマトペ使用に影響を及ぼしているか。その結果、レジスターの差、著者生年代の差、性別の差はすべてオノマトペ使用に影響を及ぼしていることが明らかになった。話し言葉によるオノマトペ使用の不安定性を確認した。
◎キーワード:オノマトペ、話し言葉、語彙使用