伊丹高校の「サイエンス×探究」を指導されている理系の先生方(数・理)の講習会に参加し、研究指導についての講話をおこないました。
講話スライドより
講話では、高校の探究の目的や、とくに理系生徒向けの指導のありかた、探究で目指す地点の明確の必要性などについて話しました。
いささか単純化した議論ですが、
(A)高校生にすべて自由に任せる、結果的に、サイエンスとしては危ういものができあがる
(B)教師が介入し、細かく指導する。サイエンスとして妥当なものができあがる
という2つの方向があった場合、どちらを選ぶかは時に悩ましい判断です。私見では、高校の探究はリサーチのプロセスを一通りお試しで体験して、将来の本格的なサイエンス研究を行う「素地」を養うことが主眼なので、もしAとBが対立するなら、Bが優先されるべきと考えていますが、この点については正解はなく、学校の方針、地域の意向、先生方個人のお考え、生徒の意向、など、多くの要因で総合判断するしかないでしょう。
伊丹の生徒さんはいつも優秀なので、今年度もよい研究を仕上げてくれることを願っています。