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2022/04/26

2022.4.26 兵庫県立神戸甲北高校探究講演会

これから探究を始める2年生を対象に、講演を行いました。本来、1年生の終わりに探究入門講演をするはずだったのですが、コロナのために対面講演が中止され(前回は、1年生の代表生徒の作品へのコメントに変更)、事実上今回が初の講演となります。





今回は2時間連続で、2時間目は、代表生徒さんに壇上に上がってもらい、現時点でのテーマ案をうかがいながら、それをどのように具体化・精緻化していけるかやりとりをしました。

たとえば、「ストレスが体に与える影響と効果的な発散方法」というテーマのグループには、(1)ストレスの計測がむつかしいこと、(2)アンケートで得られるストレス値は短期ストレスではなく長期ストレスであること、(3)ざっくり発散方法をさぐる、のではなく何か1つ発散方法を決め打ちして、その最適条件を決めるほうがうまくいきやすいことなどを話しました。

たとえば、ストレス発散法として雨音を聞く(※当日はたまたま雨だった)ことを設定するとすると、「高校生の長期的ストレス解消法としての雨音:―ピッチ・リズムの最適パラメターの解明と教育的応用。新しいチャイムは甲北生の勉強へのやる気を高めるか?」のような感じになります。このように、タイトルを徹底的に細かく書き出すことが、探究テーマの精緻化に有効です。これは、学部生のレポートや大学院生の修士論文・博士論文にも当てはまる要諦です。


ところで、当日は荒天(暴風雨)でした。甲北高校がある鈴蘭台地区は霧で有名なのですが、今回、わたくしも、「鈴蘭台の霧」の洗礼を始めて受けました。


文字通り前が見えず、ちょっと幻想的な時間でした。