下記に参加し,発表を聴講しました。
■ 日時:8月28日(土)14:00~16:00(日本時間)
■ 発表内容
1)蘇鷹(湖南大学)「中国人日本語学習者の形式名詞の習得ー「コト」を中心に」
2)堀恵子(筑波大学・東洋大学ほか)「日本語教育にデータ駆動型学習を取り入れる試み―機能語用例文データベース『はごろも』を利用してー」
いずれも大変興味深い発表でした。第1発表でとりあげられた「コト」は意味機能が多く,分析の際のコーディングが大変そうだなと思いました。
1) この世に起こる現象や出来事、人間の行為、また、それらの成果・推移などを広くいう。特に、大きな出来事や事件をいう。
2) 《連体修飾語を受けて》それによって特徴づけられるさまざまな事柄をいう。
3) 《「…の━」の形で》それに関連するさまざまな事柄を表す。
4) 《人代名詞や人を表す語+「の━」の形で》その人に関するさまざまな事柄を表す。また、その人そのものについてもいう。(★2版で追加?)
5) 《連体修飾語を受けて》ことばで表される内容を表す。意味や指示対象物をいう。
6) 《人代名詞に付いて》それについて言う意を表す。…に関して言うと。
7) 《雅号・通称などと本名との間にはさんで》同一人物であることを表す。すなわち。
8)《活用語の連体形を受けて》
石川メモ:明鏡2版の意味分類
※明鏡2版では24区分。ちなみに明鏡初版の語義数は23で1つ増えた! 信頼できるコーディングがあれば因子分析などで語義を整理することができるかもしれない。
※明鏡2版では24区分。ちなみに明鏡初版の語義数は23で1つ増えた! 信頼できるコーディングがあれば因子分析などで語義を整理することができるかもしれない。
1) この世に起こる現象や出来事、人間の行為、また、それらの成果・推移などを広くいう。特に、大きな出来事や事件をいう。
2) 《連体修飾語を受けて》それによって特徴づけられるさまざまな事柄をいう。
3) 《「…の━」の形で》それに関連するさまざまな事柄を表す。
4) 《人代名詞や人を表す語+「の━」の形で》その人に関するさまざまな事柄を表す。また、その人そのものについてもいう。(★2版で追加?)
5) 《連体修飾語を受けて》ことばで表される内容を表す。意味や指示対象物をいう。
6) 《人代名詞に付いて》それについて言う意を表す。…に関して言うと。
7) 《雅号・通称などと本名との間にはさんで》同一人物であることを表す。すなわち。
8)《活用語の連体形を受けて》
ア 《思考・知覚・発話などの精神作用を表す動詞を伴って》精神作用の内容を表す。
イ 活用語を名詞化する
イ 活用語を名詞化する
9) 命令的な伝達を表す。…ように。
10) 《「…━だ」の形で》
ア 特定の相手に対する勧告・忠告・要求などを表す。
イ 感動・詠嘆を表す。
11) 《「…という━だ」「…との━だ」の形で》伝聞を表す。…と聞く。…という。
12) 《「…━か」の形で》感動・詠嘆を表す。…ことだろう。
13) 《「…━だろう」の形で》推測を詠嘆的に表す。
14) 《「…━だし」の形で》理由や根拠を述べて(または、他にも理由や根拠があることをほのめかして)、下に続ける。
15) 《「…━この上ない」の形で》事柄の程度が最高である意を表す。
16) 《「━に(は)」の形で、感情を表す活用語の連体形や完了の助動詞「た」の付いた形を受けて》その感情を事実として強調する。
17) 《「…━と思う」「…━と存ずる」などの形で》それが相手や第三者についてなされた推測の内容であることを明示する。
18) 《「…の━」の形で、程度を表す副詞を受けて》その意味を強める。
19) 《「A━はAだが…」の形で》事実として肯定しながらも、十全に肯定できない要素があることをいう。一応Aであることは確かだが、しかし…。
20) 《形容詞の連体形を受けて》全体で副詞のように使って述語を修飾する。
21) 《「…って━よ」の形で》〔俗〕さとすような調子で、相手を説得したり言い含めたりする。
22) 《「…までの━だ」の形で》まで
23) 《「…だけの━はある」の形で》だけ
24) 《動詞の連用形・名詞・形容動詞の語幹などに付いて、「…ごと」と濁って》そのような事柄の意を表す。