表記に参加しました
大学英語教育学会 第 35 回(2020 年度)中部支部大会
オンライン時代における大学英語教育
●日時 Date: September 12 (Saturday) 2020 10:30-16:00
●場所 Site: Zoom
下記を聴講しました。
基調講演
A New Normal in Tertiary English Education in Korea in the COVID-19 Era
Haedong Kim (Hankuk University of Foreign Studies, Korea)
メモ(文責:石川)
●韓国の英語教育の現状~英語学習への過熱を止める~
・English Village 現在では下火に
・Korean English Ability Test 2009-2015。廃止。
・公立校にENSを招へいするEPIK (English program in Korea) 1995-2011。廃止。
・Education Broadcasting System 暗記型学習広まる
・入試改革 CSAT2010
・相対評価から絶対評価による大まかなレンジ判定へ
・最上位成績(90%+)を取れる人数が4%から5~10%に激増(2020:7.4%)
・入試としての受験者識別力が下がる
・生徒は英語は簡単,学習不要と感じ始める
・大学の英語専攻学生は,2014年の8800人から2018年には6500人まで26%減少
・TOEFLスコアは2013以降低下(一貫して下がるのはアジアで韓国のみ)
●こうした状況下での大学英語教育の変遷~コロナショック~
・大学生のオンライン授業満足度(※高いが受け続けると下がる)
・春(84%)→夏(50%)
・夏 オンラインは対面より非効率的(56%)
・対面へのニーズが強まる
・ある大学での英語授業形態への学生の希望
・ミックス(40%)>オンデマンドビデオ(28%)>リアルタイムオンライン(13%)≒オンデマンド音声(12%)
・学会参加者の非同期オンライン発表選択率(2020 KATE)
・招待講師53%,一般参加45%(圧倒的人気)
コメント
・一連の改革は,「国民最上位層の英語力」という点ではマイナスだが,「経済格差による英語学習機会の不平等是正」という政策目標達成という点ではプラス。
・英語教育が政権交代で一変する状況は是か非か?
・国民全体の英語力の低下というのは,主観を超え,実証可能なデータとして出ているか(というか出すことはそもそも可能か?)
・日本にも参考になることが多いinformativeな講演だった