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2019/08/17

2019.8.17-18 全国英語教育学会弘前研究大会で研究発表

全国英語教育学会で研究発表を行いました。

2019/08/17(土)午後3:15-3:40  Room 404

Shin ISHIKAWA
"Japanese learners’ grammar control in L2 English writing and two modes of speaking ―A comparison with learners in Taiwan, Thailand, and Indonesia―"


本発表では,ICNALEのインタビューデータと作文データを用い,文法エラー数が各国学習者間でどう変化するのかを実証的に調査しました。


最近,メディア等では,「コミュニカティブ英語指導」の負の影響で,日本人学生の文法力が落ちているのではないか,といったことがしばしば指摘されています。そこで,タスク内容・英語習熟度を統制した上で,日本人学生の発話・作文をアジア圏の他国の学生の発話・作文と比較しました。その結果,日本人の文法誤用数は,他と比べ,とくに多いとは言えない(発話では比較した国の中では最も少ない)ことが計量的に示されました。

今回の研究では,誤用数の推定の道具として,文法チェッカであるGrammarlyを使用しました。分析に先立ち,ICNALEの(人間による)校閲済みデータを用いてGrammarlyの妥当性検証を行ったのですが,管見の限り,こうした検証研究は少ないようですので,今後,この部分は独立させて別の論文にまとめる予定です。