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2018/01/06

2018.1.6 計量国語学会理事会@東京女子大

表記に出席し,審議を行いました。

とくに時間を割いたのが大会での研究発表申し込み規定の策定です。従来,どの学会でも,発表者の良識に任せてとくにルールを定めないということが一般的だったのですが,最近では,そうした常識がなかなか共有されないケースも出てきています。

一般論として,学会が口頭発表を募集する場合,「他所で未発表の内容に限る」とするわけですが,そもそも,内容の「新規性」をどう定義するかは,なかなか難しいところです。

たとえばの論点として:
1) 過去に学内での研究会・勉強会・読書会等で口頭発表した内容は,既発表か未発表か?
2) 提出済みの博士論文で扱った内容は,既発表か未発表か?
3)アイデア部分をブログなどで公開している内容は,既発表か未発表か?
4) 他学会で発表済みの内容について,手法は同じでデータを変えて同じ実験・調査をやったとすると,それは既発表か未発表か?
5) 他学会で発表済みの内容について,データは同じで手法を変えて同じ実験・調査をやったとすると,それは既発表か未発表か?

こうなってくると,すべてをルールで縛るのは非現実的で,ある程度,方針を示して,あとは良心に委ねるということにするほかないかな,というのが現段階での個人的な印象です。