表記を訪問し、海外ルーツの児童生徒の日本語力の診断について所長・職員の方とディスカッションをおこないました。
もっとも、DLA(Dialogic Language Assessment)や「ものさし」など、ツールも多く、現場としてはそれらの活用を模索中といった印象でした。
旧(H26)「外国人児童生徒のためのJSL対話型アセスメントDLA」
・東京外国語大学に委託して「学校において利用可能な日本語能力の測定方法」で開発
・カナダ日本語教育振興会(2000)「OBC(Oral Proficiency Assessment for Bilingual Children)」
・中島和子・櫻井千穂(2012)「対話型読書力評価」
・岡崎敏雄(2002)「TOAM(Test of Acquisition and Maintenance)」の語彙カード
新(R7.4改訂)文化的言語的に多様な背景を持つ外国人児童生徒等のための対話型アセスメントDLA
・DLAは、ペーパーテストでは捉えきれない、児童生徒のことばの力を一対一の対話を通して捉えようとする支援つきの評価法。
・R7改訂で、DLAの理念や概要をより分かりやすく示すとともに、多言語版の作成、高校段階への活用が可能に。いわゆわる海外ルーツ児童などを「多文化多言語の子ども」と呼ぶ。⃝
主な改訂ポイント
1)「JSL評価参照枠」の廃止 →「ことばの力のものさし」で評価
2)DLA〈書く〉と〈聴く〉を削除、DLA〈話す〉の名称をDLA〈聞く・話す〉に変更
3)DLA〈はじめの一歩〉と〈聞く・話す〉を多言語(ポルトガル語、中国語、フィリピン語、ベトナム語、スペイン語、英語、ネパール語、ロシア語)で展開
4)高校生にも応用できるように、DLA〈聞く・話す〉と〈読む〉をマイナーチェンジ
新(R7.4)文化的言語的に多様な背景を持つ外国人児童生徒等のためのことばの発達と習得のものさし(略称「ことばの力のものさし」)
なお、上記の整理をしているときに、DLAの旧版が近くネットから消さことがわかりました。現場の混乱を避けるためだとは思いますが、アーカイビングの観点からは、後日、変遷や変化がきちんと検証できるよう、旧版であることを示したうえで掲載し続けてほしいと思います。