シンポジウム「大学英語教育の新局面:CLIL とアクティブラーニングの視点から」
◎「深い理解を促すアクティブラーニングのデザイン」森朋子(関西大学教授)
◎「CLIL, AL, and ELF:英語教育を変える 3 つの視点」石川慎一郎(神戸大学教授)
◎「名城大学外国語学部におけるアクティブラーニングと CLIL の取り組み」村田泰美(名城大学教授)
石川の発表では,以下のようなお話をいたしました。
内容重視・日本人教員による完全英語化授業・モジュール制での緊張感ある授業設計など,自分の授業の中でこれまで試みてきたことは,
◎CLIL(Content Language Integrative Learning) 内容指導と英語指導を一体化させる
◎AL (Active Learning) 学習者の認知活性を向上させる
◎ELF(English as a Lingua Franca)非母語話者間のコミュニケーションツールとして英語を位置付ける
という3つの理念でうまく整理できるように思います。とくに,「英語ではなく,ELFを教える」のだという観点は,英語母語話者でない自分にとって,指導者としての矛盾感を解消する大きな理論的道具立てとなります。
もっとも,こうした視点は,私独自のものではなく,何度も講演を拝聴し,自分の授業の理想(ロールモデル)とさせていただいている大阪大学の日野信行先生には,下記の論考があります。
Hino, N. (2015). Toward the development of CELFIL(Content and ELF Integrated Learning) for EMI classes in higher education in Japan. Waseda Working Papers in ELF, 4, 187-198.
私の実践も,日野先生のおっしゃるCELFILの枠組みでとらえられるかもしれません。