別の論文の校閲を依頼しました。前回と同様にどこが修正されたかをリスト化し,自分メモとします。
・in speech → during speech
★これは正直どっちでもという気もしますが。
・vocabulary use → vocabulary usage
★語の使用という意味でvoc useというのはよく使うのですが,Grammarlyでもチェックが入り,人手の校閲でもusageに置き換えられています。usageは「語法」という特殊なニュアンスのなので,それ以外は避けたいのですが,一般読者にはvoc useはわかりにくいようです。
・~ of Asian learners → ~ among Asian learners
★アジア人学習者の発話,などというとき,ふつうはof(またはby)だと思うのですが,L1比較のようなニュアンスがあるときはamongがよい,ということかなと。
・the speeches → φ speech
★the+複数形はダメで,無冠詞単数に,ということのようです。無冠詞というのがどうにも気持ち悪くいろいろつけてしまうのですが,シンプルに,ということのようです。
・in ~ task, where → whereカット。
タスクタイプを書いて,そこでは・・・という意味で, whereで説明を補足していましたが総じてカット。文がくどくなるからか,あるいは,task whereのコロケーションに違和感があるからかはちょっとわかりません。 in which...ならよかったか?
・difference → differences
・effect → effects
・gap → gaps
★speechは複数を単数に代えられ,differenceは単数を複数に代えられています。要は,ざっくりと差がある,効果がある,というような場合は無冠詞複数,ということかなと。
・seen → found/ observed
★このほか,what differences are seen → what differences "exist"など
★seenのカットは前回もあった。
・monologue/ dialogue → monolog/ dialog
★米英つづりの差ですが,コーパス名称をlogueにしているので,今回はこの修正は採用せず。
・as regards → regardingなど
★この校閲者はas regardsはお嫌いだったようです。
・婉曲のwould→φ
・seem→φ
・though→φ
★まわりくどいからか。。。
・φ → we
★う~ん。この校閲者はweが好きなようです。論文中のweは悩ましいです。今回は全部カットしたのですが,たしかにweのほうが書きやすいときもあるのですね。
・high-frequent word → high-frequency word
★これは確かに,という感じ。highly frequently occurring wordならありでしょうが。(※前回の校閲でも同じところにチェックが入っていた。学習していない・・・)
・rather→ φ
★これはちょっとくだけすぎていますが,英語を書いていると勢いで書きたくなるのですねえ。
・a corpus that collects... → a corpus that consists of...
★これは誤用だったかもしれません。~を集めたコーパスと,いうイメージが頭にあったのですが,collectは,普通,動作主は人ですので。
・clustered together → jointly clustered
★これもちょっと擬人法的にとらえすぎていたかもです。
・そのほか校閲者による主な追加語
12 4 + 5.78 0.0013 address(★discussに代えて)
20 3 + 4.34 0.001 able(★canの反復回避)
28 3 + 4.34 0.001 provide(★give/ offerの反復回避。前回も指摘)
31 3 + 4.34 0.001 specifically(★とくに・・・)
37 5 + 3.15 0.0016 context(★in this~など)
39 5 + 3.15 0.0016 further
44 2 + 2.89 0.0006 attempted(★try toに代えて)
49 2 + 2.89 0.0006 implemented(★conductに代えて)
50 2 + 2.89 0.0006 investigated(★examineに代えて)
53 2 + 2.89 0.0006 pertained(★関係がある,concernに代えて)
59 2 + 2.89 0.0006 subsequent(★~lyもあり)
62 2 + 2.89 0.0006 thereby(★それによって,thenの反復回避)
64 2 + 2.89 0.0006 ultimately(★thenの反復回避)
81 1 + 1.45 0.0003 accordingly(★thereforeの反復回避)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(自己メモ)2020/5/29ジャーナル用修正論文に対する校閲メモ
ジャーナルに投稿する論文(revision)を専門の校閲にかけました。いつも同じようなところに修正が入る(化石化の典型・・・)ので自己メモとして。a/the関係を除くと,わかりやすい「間違い」はさすがにないですが,無意識のteddy-bear words(お気に入り語)があまりに目立ちすぎると,言い換えられる場合が多いようです。ただ校閲者により指示が違うのも悩ましいところ。
抽出手法
・original fileとedited fileを比較
・対数尤度比でover/underuseを取り出す
・変更例をさがしてパタンとして整形
左は削除された表現,右は修正で追加された表現
(順列表示・トピック表示)
Then, A .... → A then ... もしくはトル
(被験者への指示)
told s/o to do → asked s/o to do
・・・・・・・・・・・・
後で確認する(名詞句反復時の省略について)
(A) the number of words uttered by the learners
(B) the number of words uttered by the native-speakers
とあり,the ratio of (A)to (B)と言いたい場合
the ratio of the number of words uttered by the learners to that by the native-speakers → the ratio of the number of words uttered by the learners to that of the native-speakers という修正が入っているがOKか? 先行名詞句を受けるthatはどこまでカバーできるか?(the +Nのみ? the+Nの後にずらずら後続要素がついていてもthat1語で置換可能?)
ジャーナルに投稿する論文(revision)を専門の校閲にかけました。いつも同じようなところに修正が入る(化石化の典型・・・)ので自己メモとして。a/the関係を除くと,わかりやすい「間違い」はさすがにないですが,無意識のteddy-bear words(お気に入り語)があまりに目立ちすぎると,言い換えられる場合が多いようです。ただ校閲者により指示が違うのも悩ましいところ。
抽出手法
・original fileとedited fileを比較
・対数尤度比でover/underuseを取り出す
・変更例をさがしてパタンとして整形
左は削除された表現,右は修正で追加された表現
(順列表示・トピック表示)
Then, A .... → A then ... もしくはトル
then → accordingly(応じて)/ subsequently (その後で)
concerning A → with regard to A (※ほかにas regards Aもありうる)
(因果)
due to → because of
in order to → to
(添加)
Also → further
Also → further
also → further/ moreover
(逆説・対比・強調)
although → カット
although → カット
while→ 文切ってconversely
especially → notably
(特定・非特定)
the list of the words to facilitate... → the list of φ words to facilitate...
the quantity of participants' speech →the quantity of the participants' speech
(表現の多様性)
based on → on the basis of
uttered → said/stated
(proficiency etc.) go up → rose
there exists X → there is X など
leads A to B → enable A to doなど
be of note → be noteworthy
seen → カット
(proficiency etc.) go up → rose
as seen in → as documented in
as it shows→as it indicates
give → provide
(表現の単純化・明確化)there exists X → there is X など
leads A to B → enable A to doなど
be of note → be noteworthy
seen → カット
high-frequent words → high-frequency words
kinds of → types of
same --- with → same--as
told s/o to do → asked s/o to do
・・・・・・・・・・・・
後で確認する(名詞句反復時の省略について)
(A) the number of words uttered by the learners
(B) the number of words uttered by the native-speakers
とあり,the ratio of (A)to (B)と言いたい場合
the ratio of the number of words uttered by the learners to that by the native-speakers → the ratio of the number of words uttered by the learners to that of the native-speakers という修正が入っているがOKか? 先行名詞句を受けるthatはどこまでカバーできるか?(the +Nのみ? the+Nの後にずらずら後続要素がついていてもthat1語で置換可能?)